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2015年12月14日月曜日

トポロジー入門演習(ヒント集2)

[場所1E103(月曜日4限)]

HPに行く.

発表の残っている問題に解説やヒントを書いていきます.

第2,3回のヒント
第4回のヒント

第5回のプリントで残っている問題

問題49
(1) 第2可算公理を満足する位相空間は、第1可算公理を満足し、可分な位相空間であることを示せ.
(2) {\Bbb R}^n 上に通常の距離位相を入れた空間は可分な位相空間であることを示せ.
(3)  ヒルベルト空間 \ell_1,\ell_2 は可分であることを示せ.


(ヒント)
(1) 第1可算公理については、任意の点  x に対して x を含む開基の元が近傍基となることを示す.可分であることは、開基に含まれる開集合 U に対して、含まれる点 p\in U を任意に決めて可算個の点をつくれ.この点集合が稠密になることを示せ.
(2) {\mathbb Q}^n が稠密可算集合であることを示せ.
(3) \ell_p 空間とは、複素数の数列 \{a_i\} の空間で、\sum_{i=1}^\infty|a_i|^p<\infty を満たすもの全体のなす集合です.距離を d(\{a_i\},\{b_i\})=\sqrt{\sum_{i=1}^\infty|a_i-b_i|^p}  として定義される.\ell_2 はヒルベルト空間ですが、\ell_1 はヒルベルト空間ではありません.
どちらの空間も、数列の全ての項が有理数であるようなものをとると、可算無限ではなくなります.なので、有限個以外全て0となるような数列の元で、かつ、有理数を成分にもつものだけで、任意の \ell_2,\ell_1 の数列に収束するような点列を取ります.


問題50
\{{\mathcal U}(x)|x\in X\} を位相空間 X の近傍系であるとする.
このとき、{\mathcal U}(x)x にける X の近傍基になることを示せ.

(略解答)
近傍系は全ての近傍を取ってきているので、特に近傍基になる.

問題52
{\mathbb R} 上の通常の位相として、有限個の開集合によっては生成されないことを示せ.

(略解答)
有限個の開集合によって生成されるとすると、開基全体の集合は有限集合となる.
{\mathbb R} の開集合は有限個しかないことになり矛盾.

問題53
{\mathbb R} 上に存在する位相において、\{(a,b)|a,b\in{\mathbb R}\}\cup {\mathbb Q} を開基とする位相は離散位相か?

(略解答)
離散位相とすると、任意の無理数も開集合としなければならない.

問題54
p-進距離によって定義された {\mathbb Z} 上の位相における近傍基を求めよ.

(ヒント)
p-進距離は、n,m\in {\mathbb Z} に対して、n-m=p^rs とおき、\gcd(p,s)=1 とする.
このとき、d(n,m)=2^{-r} とする.p-進距離では、2数の差が大きい p^r について割れれば割れるほど、2数は近くなる.n に(この距離に関して)いくらでも近い整数が入るような開球の集合を求めよ.
問題55
{\Bbb R}^2において
{\mathcal B}=\{[a,b)\times [c,d)|a,b,c,d\in {\Bbb R};a<b,c<d\}
を開基とする位相空間を {\mathbb S}^{2} とする.
次のことを示せ.
(1) 位相空間 {\mathbb S}^{2} は第1可算公理を満足し、可分である.
(2) {\mathbb S}^{2} の部分集合 A=\{(x,x)\in{\Bbb R}^2|x+y=1\} の上の相対位相は離散位相である.
(3) {\mathbb S}^{2} は第2可算公理を満足しない.

(略解答)
(1) {\mathbb S} の要領で、可算近傍基と稠密可算集合をつくれ.
(2) 相対位相の定義から直ちに導かれる.
(3) {\mathbb S} と同じ議論でもよいが、第2可算の任意の部分空間も第2可算であることを使ってもよい.

問題56
実数全体の集合{\Bbb R}において、通常の距離位相を {\mathcal O} で表し、上限位相を {\mathcal O}_u
で表す.
写像 f:{\Bbb R}\to {\Bbb R}
f(x)=\begin{cases}x&(x\le 1)\\x+2&(x>1)\end{cases}
によって定義する.このとき、f が連続であるのは
fの定義域の位相と値域の位相として、
{\mathcal O} もしくは {\mathcal O}_u のどちらを選べばよいか?
連続となる全ての場合を見つけよ.
(ヒント)
連続の定義は、任意の開集合の逆像が開集合になるようにする.


問題57
離散空間 X において、点列 \{x_n\}_{n\in{\Bbb N}} が点 x\in X に収束するためには、次の条件が必要十分であることを示せ.
\exists n_0\in {\Bbb N}\text{ s.t. }n\ge n_0\Rightarrow x_n=x
(ヒント)
一般に、点列 \{x_n\}x に収束するとは、任意の x の近傍 U において、ある N\in{\mathbb N} が存在して、N より大きい任意の n において、a_n\in U となること.


問題58
S^1=\{(x,y)\in {\Bbb R}^2|x^2+y^2=1\}{\Bbb R}^2 上の通常の距離位相の相対位相から決まる位相を入れる.S^1 上の任意の点列 \{x_n\} は収束する部分列を持つことを示せ.

(ヒント)
S^1\frac{2\pi k}{2^m}\le \theta\le \frac{2\pi (k+1)}{2^m} のように小さく分割していき、無限個 \{x_n\} の点列が含まれる領域を選べ.

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