[場所1E103(金曜日5限)]
HPに行く.
第3回のレポートの結果は以下になります.
満点3
平均点1.93点、最高得点3点、最低得点1.5点
1.5点や2点の人が多いのですが、基本合格点は2.5点以上と考えています.
やはり \lim_{(h,k)\to (0,0)}\frac{hk}{\sqrt{h^2+k^2}}=0 と
理由なく書いている人がいました.ちゃんとした証明としてはこれでは不十分です.
その部分をもう一度今回の宿題に出しました.
\frac{hk}{\sqrt{h^2+k^2}} の部分を絶対値をつけて、(a,b) からの距離関数 r の式(r が 0 にいくとき、0 に行くような式)で上から押さえられることを示してください.
今日の t^{2t^3} の微分を求める問題は教科書にあるので間違えた人は教科書で確認しておいてください.
平均点は4.23点です.最高得点は5点で、最低点は0点でした.
今日は、合成関数の微分法を用いた応用をやりました.
合成関数の微分法II
合成関数の微分法Iは先週やりましたが、それを2回使う形です.
式で書けば、関数 f(x,y) に x=\varphi(s,t), y=\psi(s,t) を代入した関数を F(s,t)=f(\varphi(s,t),\psi(s,t)) とすると、
\begin{pmatrix}\frac{\partial F}{\partial s}&\frac{\partial F}{\partial t}\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}\frac{\partial f}{\partial x}&\frac{\partial f}{\partial y}\end{pmatrix} \begin{pmatrix}\frac{\partial \varphi}{\partial s}&\frac{\partial \varphi}{\partial t}\\\frac{\partial \psi}{\partial s}&\frac{\partial \psi}{\partial t}\end{pmatrix}
となります.証明は今日やりましたので省きます.
この式を使って、\frac{\partial z}{\partial x} や \frac{\partial f}{\partial y} などの式を、
\frac{\partial z}{\partial s} や \frac{\partial z}{\partial t} などの式に直す操作ができるようになるとよいと思います.
やり方は実際、今日やって見せた通りです.
接平面の方程式
全微分可能な関数は、関数のグラフの各点において接平面が存在することになります.その式は、関数を一次近似されたものとも一致します.
つまり、全微分可能であれば、f(x,y) は、
f(x,y)=f(a,b)+f_x(a,b)(x-a)+f_y(a,b)(y-b)+o(\sqrt{(x-a)^2+(y-b)^2})
とかけて、o(\sqrt{(x-a)^2+(y-b)^2}) の部分は、一次式より早く 0 に向かうので、
(x,y)=(a,b) の付近では、主要な項ではありません.(x,y)=(a,b) に近くなればなるほどその差が顕著になります.
つまり、z=f(x,y) をその点で主要でない項を取り除いて近似すると、
z=f(a,b)+f_x(a,b)(x-a)+f_y(a,b)(y-b)
となります.近似された関数は一次関数ですから、これを関数の一次近似というわけです.
もし、関数はさらに微分可能(二回微分可能)であれば、二次の項まで近似できることになります.
特に、いくらでも微分可能であれば、どれだけでも精密な近似を作ることができます.
変数変換
変数変換の方法も今日教えました.
x,y での偏微分の関数を s,t での偏微分の関数に書きなおす操作です.
たとえば、x=r\cos\theta, y=r\sin\theta などのような局所座標表示での変換とすると、
-y\frac{\partial z}{\partial x}+x\frac{\partial z}{\partial y}=\frac{\partial z^\ast}{\partial \theta}
などのような等式が成り立ちます.
\frac{\partial }{\partial x} や \frac{\partial }{\partial y} は関数を偏微分をするという操作ですが、{\mathbb R}^2 上の x 軸に沿ったベクトルに沿った微分、y 軸に沿ったベクトルに沿った微分という言い方もできます.
基底で表せば、
\frac{\partial }{\partial x}\mapsto (1,0)
や
\frac{\partial }{\partial y}\mapsto (0,1)
という対応関係があります.
それ以外の中途半端なベクトル (a,b) に対しては何が対応するかというと、
a\frac{\partial }{\partial x}+b\frac{\partial }{\partial y}
という微分に対応します.
合成関数の微分法を使えば、
\frac{d}{dt}f(x+at,y+bt)|_{t=0}=f_x(x,y)\cdot a+f_y(x,y)\cdot b
となりますので、(x,y) において、 (a,b) 方向に沿った微分を表しているからです.
偏微分操作の一次結合ですが、結局これも方向が (a,b) の偏微分を表すのです.方向微分という言い方もします.
上の偏微分は、微分する各点で方向が (a,b) と一定ですが、各点 (x,y) で (-y,x) と方向を変えたもの
-y\frac{\partial}{\partial x}+x\frac{\partial }{\partial y}
は、 (x,y) において、(-y,x) 方向の偏微分を表しています.ベクトル (-y,x) はベクトル (x,y) と直交しており、さらに、(-y,x) は (x,y) を90度左に回転してできるベクトルです.
そのようなベクトルを始点を (x,y) に持っていけば、原点を中心とした同心円に沿ったベクトルになっています.
つまり、ちょうど
\begin{pmatrix}\frac{\partial }{\partial s}&\frac{\partial }{\partial t}\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}\frac{\partial }{\partial x}&\frac{\partial }{\partial y}\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}\frac{\partial \varphi}{\partial s}&\frac{\partial \varphi}{\partial t}\\\frac{\partial \psi}{\partial s}&\frac{\partial \psi}{\partial t}\end{pmatrix}
となるのです.
第3回のレポートの結果は以下になります.
満点3
平均点1.93点、最高得点3点、最低得点1.5点
1.5点や2点の人が多いのですが、基本合格点は2.5点以上と考えています.
やはり \lim_{(h,k)\to (0,0)}\frac{hk}{\sqrt{h^2+k^2}}=0 と
理由なく書いている人がいました.ちゃんとした証明としてはこれでは不十分です.
その部分をもう一度今回の宿題に出しました.
\frac{hk}{\sqrt{h^2+k^2}} の部分を絶対値をつけて、(a,b) からの距離関数 r の式(r が 0 にいくとき、0 に行くような式)で上から押さえられることを示してください.
今日の t^{2t^3} の微分を求める問題は教科書にあるので間違えた人は教科書で確認しておいてください.
平均点は4.23点です.最高得点は5点で、最低点は0点でした.
今日は、合成関数の微分法を用いた応用をやりました.
合成関数の微分法II
合成関数の微分法Iは先週やりましたが、それを2回使う形です.
式で書けば、関数 f(x,y) に x=\varphi(s,t), y=\psi(s,t) を代入した関数を F(s,t)=f(\varphi(s,t),\psi(s,t)) とすると、
\begin{pmatrix}\frac{\partial F}{\partial s}&\frac{\partial F}{\partial t}\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}\frac{\partial f}{\partial x}&\frac{\partial f}{\partial y}\end{pmatrix} \begin{pmatrix}\frac{\partial \varphi}{\partial s}&\frac{\partial \varphi}{\partial t}\\\frac{\partial \psi}{\partial s}&\frac{\partial \psi}{\partial t}\end{pmatrix}
となります.証明は今日やりましたので省きます.
この式を使って、\frac{\partial z}{\partial x} や \frac{\partial f}{\partial y} などの式を、
\frac{\partial z}{\partial s} や \frac{\partial z}{\partial t} などの式に直す操作ができるようになるとよいと思います.
やり方は実際、今日やって見せた通りです.
接平面の方程式
全微分可能な関数は、関数のグラフの各点において接平面が存在することになります.その式は、関数を一次近似されたものとも一致します.
つまり、全微分可能であれば、f(x,y) は、
f(x,y)=f(a,b)+f_x(a,b)(x-a)+f_y(a,b)(y-b)+o(\sqrt{(x-a)^2+(y-b)^2})
とかけて、o(\sqrt{(x-a)^2+(y-b)^2}) の部分は、一次式より早く 0 に向かうので、
(x,y)=(a,b) の付近では、主要な項ではありません.(x,y)=(a,b) に近くなればなるほどその差が顕著になります.
つまり、z=f(x,y) をその点で主要でない項を取り除いて近似すると、
z=f(a,b)+f_x(a,b)(x-a)+f_y(a,b)(y-b)
となります.近似された関数は一次関数ですから、これを関数の一次近似というわけです.
もし、関数はさらに微分可能(二回微分可能)であれば、二次の項まで近似できることになります.
特に、いくらでも微分可能であれば、どれだけでも精密な近似を作ることができます.
変数変換
変数変換の方法も今日教えました.
x,y での偏微分の関数を s,t での偏微分の関数に書きなおす操作です.
たとえば、x=r\cos\theta, y=r\sin\theta などのような局所座標表示での変換とすると、
-y\frac{\partial z}{\partial x}+x\frac{\partial z}{\partial y}=\frac{\partial z^\ast}{\partial \theta}
などのような等式が成り立ちます.
\frac{\partial }{\partial x} や \frac{\partial }{\partial y} は関数を偏微分をするという操作ですが、{\mathbb R}^2 上の x 軸に沿ったベクトルに沿った微分、y 軸に沿ったベクトルに沿った微分という言い方もできます.
基底で表せば、
\frac{\partial }{\partial x}\mapsto (1,0)
や
\frac{\partial }{\partial y}\mapsto (0,1)
という対応関係があります.
それ以外の中途半端なベクトル (a,b) に対しては何が対応するかというと、
a\frac{\partial }{\partial x}+b\frac{\partial }{\partial y}
という微分に対応します.
合成関数の微分法を使えば、
\frac{d}{dt}f(x+at,y+bt)|_{t=0}=f_x(x,y)\cdot a+f_y(x,y)\cdot b
となりますので、(x,y) において、 (a,b) 方向に沿った微分を表しているからです.
上の偏微分は、微分する各点で方向が (a,b) と一定ですが、各点 (x,y) で (-y,x) と方向を変えたもの
-y\frac{\partial}{\partial x}+x\frac{\partial }{\partial y}
は、 (x,y) において、(-y,x) 方向の偏微分を表しています.ベクトル (-y,x) はベクトル (x,y) と直交しており、さらに、(-y,x) は (x,y) を90度左に回転してできるベクトルです.
そのようなベクトルを始点を (x,y) に持っていけば、原点を中心とした同心円に沿ったベクトルになっています.
つまり、ちょうど
のような形になります.-y\frac{\partial}{\partial x}+x\frac{\partial }{\partial y} のような方向微分は同心円の接方向に沿って関数を微分するということなのです.つまり、この方向微分は、平面の極座標表示をしておいて、\theta の方向に微分をすること、つまり、\frac{\partial}{\partial \theta} とまさに同じなのです.
上の図のように、各点において方向が指定されているもののことを、ベクトル場といいます.
場とは、その点での状態を表し、今はそれがベクトルとしての状態を表しているのです.
また、最後にやろうとしていた問題のベクトル場は、
となります.式で書けば、
x\frac{\partial}{\partial x}-y\frac{\partial }{\partial y}
となります.この式を極座標表示するとどのようになるか.
微分作用素の間の基底の変換行列
線形代数IIとの関係でいえば、\frac{\partial }{\partial x},\frac{\partial }{\partial x} を基底とする実ベクトル空間において、
\frac{\partial}{\partial r}, \frac{\partial }{\partial \theta} を新しい基底とする変換行列がまさに上の合成関数の微分の式からくるもの
となるのです.
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