[場所1E103(金曜日5限)]
HPに行く.
今日は、面積の公式、内点、外点、境界点、関数の極限値、関数の連続性
についてやりました.
まずは、小テストについてすが、
\arcsin x のテイラー展開を求めるために、(1+t)^\alpha の
テイラー展開を求める必要がありました。
これを計算するためには、2項定理
(1+t)^\alpha=\sum_{n=0}^\infty \binom{\alpha}{n}t^n
を使いました.
ここで、 この係数は、\binom{\alpha}{n}=\frac{\alpha(\alpha-1)\cdots(\alpha-n+1)}{n!}
です.
今の場合、\alpha=-\frac{1}{2} とすると、
\binom{-\frac{1}{2}}{n}=\frac{-\frac{1}{2}(-\frac{1}{2}-1)\cdots(-\frac{1}{2}-n+1)}{n!}=(-1)^n\frac{1\cdot3\cdot\cdots(2n-1)}{2^n\cdot n!}
=(-1)^n\frac{(2n-1)!!}{2^n\cdot n!}=(-1)^n\frac{(2n-1)!!}{2n!!}
ゆえに、(1-x^2)^{-\frac{1}{2}}=\sum_{n=0}^\infty(-1)^n\frac{(2n-1)!!}{2^nn!}(-1)^nx^{2n}
となるので、これを積分してやって、
\text{arcsin}(x)=\sum_{n=0}^\infty\frac{(2n-1)!!}{2^nn!}\frac{x^{2n+1}}{2n+1}
となります.
面積公式
平面上の極座標表示 (x,y)=(r\cos\theta,r\sin\theta) された曲線
で囲まれた部分の面積
r=f(\theta)
を求めると、公式は、
\frac{1}{2}\int_0^{2\pi}f(\theta)^2d\theta
となります.
その証明は、微小量を\theta を動かしたときにできる三角形領域の
面積が、\frac{1}{2}r^2d\theta=\frac{1}{2}f(\theta)^2d\theta であるからです.
この公式を使って心臓形(カージオイドと呼ばれる図形の面積を求めました)
内点、外点、境界点
復習をすると、ある部分集合 D\subset {\mathbb R}^2 に対して、
D の内点 p とは、p を中心としたある半径 \epsilon の円盤
U(p,\epsilon) がD の中に含まれるときをいいます.
p の外点 p とは、 ある p を中心とする半径 \epsilon の円盤
U(p,\epsilon) が、すべて D に含まれていないことをいいます.
それ以外の点のことを境界点といいます.つまり、境界点 p は、
任意の \epsilon に対して、D\cap U(p,\epsilon)\neq \emptyset となることである.
ちなみに、授業では、\{(x,y)|x^2+y^2\le 1\} を D としてその内点、
外点、境界点を求めましたが、
D として、\{(x,y)|x^2+y^2<1\} としても同じものが内点、外点、
境界点になります.
開集合と閉集合
部分集合 D が閉集合であるとは、D の全ての点が内点であるような集合のことです.
また、
部分集合 D が閉集合であるとは、D の補集合の全ての点が D の外点であることをいいます.
2変数関数の極限について
d((x,y),(a,b))=\sqrt{(x-a)^2+(y-b)^2} として2点 (x,y),(a,b) の距離を定義
しておきます.
2変数関数の極限 \lim_{(x,y)\to (a,b)}f(x,y) が存在する(収束する)とは、
ある数 \alpha が存在して、任意の \epsilon>0 に対して、d((x,y),(a,b))<\delta ならば、|f(x,y)-\alpha|<\epsilon
となるような \delta>0 が存在すること.
です.そのような\alpha のことを
極限値といい、\lim_{(x,y)\to (a,b)}f(x,y)=\alpha とかきます.
よって、極限が存在する(収束する)場合、 \alpha は下に書くように、
(a,b) への近づき方によりません.
極限の定義として、ユークリッド空間の場合(今の場合はそれにあたりますが)
には、点列収束、つまり、任意の (a,b) に収束する点列 (x_n,y_n)\ (n=1,2.,,) に対して、
(x_n,y_n) がある一定の値に収束することと同値になります.
したがって、\lim_{(x,y)\to (a,b)}f(x,y) が存在しないとは、
ある点列 (x_n,y_n) に対して、
f(x_n,y_n) が収束しないか、
点列に関しては収束しても、別の点列 (x_n',y_n')\ \ (n=1,2,...) をとってくると、
f(x_n,y_n) とf(x_n',y_n') の収束値が違う
のどちらかを言えばよいわけです.
多変数の連続性について
2変数関数 f(x,y) が (a,b) で連続であるとは、
その点において、上の意味で極限が存在して、
\lim_{(x,y)\to (a,b)}f(x,y)=f(a,b)
がいえることをいいます.
よって、
f(x,y) が (a,b) が連続であることを示すためには、
点列収束で収束した値が、f(a,b) に一致すればよい.
(点列連続という)が満たされればよいわけです.
ゆえに、まず、任意の点列をとること.
d((x_n,y_n),(a,b))\to 0 となる点列 \{(x_n,y_n)|n=1,2,...\}
は、任意の (a,b) に収束する点列を一つ取っています.
この点列で議論すればよいことになります.
授業中にやった例をもう一度やると、
(0,0) で連続な例
\frac{x^3+y^3}{x^2+y^2}
で、(0,0) に収束する点列は、必ず、(r_n\cos\theta_n,r_n\sin\theta_n)\ \ (r_n\to 0) と
極座標表示できます.
そうすると、|f(x_n,y_n)|=r_n|\cos^3\theta_n+\sin^3\theta_n|\le 2r_n\to 0
となり、f(x_n,y_n) は 0 に収束します.
よって、連続がいえます.
(0,0) で不連続な例
\frac{x^2-y^2}{x^2+y^2}
これは、あらゆる近づき方で、極限が存在します.
そこで、近づき方を変えてみて、x 軸に沿った近づき方、y 軸に沿った近づき方を両方
考えてみると、その収束先が違うことが分かるでしょう.
ちなみに、授業中の最後の方で解いていた、
\frac{\log\cos(xy)}{x^2+y^2} の連続性の問題ですが、
\frac{\log\cos(z_n)}{z_n}\ \ (z_n\to 0) が収束すればよいです.
ロピタルの定理を用いれば、f(z)=\frac{\log\cos(z)}{z} が収束する
ことを言えばよい.
\lim_{z\to }\frac{\log\cos(z)}{z}=\lim_{z\to 0}\frac{-\tan z}{1}=0
今日は、面積の公式、内点、外点、境界点、関数の極限値、関数の連続性
についてやりました.
まずは、小テストについてすが、
\arcsin x のテイラー展開を求めるために、(1+t)^\alpha の
テイラー展開を求める必要がありました。
これを計算するためには、2項定理
(1+t)^\alpha=\sum_{n=0}^\infty \binom{\alpha}{n}t^n
を使いました.
ここで、 この係数は、\binom{\alpha}{n}=\frac{\alpha(\alpha-1)\cdots(\alpha-n+1)}{n!}
です.
今の場合、\alpha=-\frac{1}{2} とすると、
\binom{-\frac{1}{2}}{n}=\frac{-\frac{1}{2}(-\frac{1}{2}-1)\cdots(-\frac{1}{2}-n+1)}{n!}=(-1)^n\frac{1\cdot3\cdot\cdots(2n-1)}{2^n\cdot n!}
=(-1)^n\frac{(2n-1)!!}{2^n\cdot n!}=(-1)^n\frac{(2n-1)!!}{2n!!}
ゆえに、(1-x^2)^{-\frac{1}{2}}=\sum_{n=0}^\infty(-1)^n\frac{(2n-1)!!}{2^nn!}(-1)^nx^{2n}
となるので、これを積分してやって、
\text{arcsin}(x)=\sum_{n=0}^\infty\frac{(2n-1)!!}{2^nn!}\frac{x^{2n+1}}{2n+1}
となります.
面積公式
平面上の極座標表示 (x,y)=(r\cos\theta,r\sin\theta) された曲線
で囲まれた部分の面積
r=f(\theta)
を求めると、公式は、
\frac{1}{2}\int_0^{2\pi}f(\theta)^2d\theta
となります.
その証明は、微小量を\theta を動かしたときにできる三角形領域の
面積が、\frac{1}{2}r^2d\theta=\frac{1}{2}f(\theta)^2d\theta であるからです.
この公式を使って心臓形(カージオイドと呼ばれる図形の面積を求めました)
内点、外点、境界点
復習をすると、ある部分集合 D\subset {\mathbb R}^2 に対して、
D の内点 p とは、p を中心としたある半径 \epsilon の円盤
U(p,\epsilon) がD の中に含まれるときをいいます.
p の外点 p とは、 ある p を中心とする半径 \epsilon の円盤
U(p,\epsilon) が、すべて D に含まれていないことをいいます.
それ以外の点のことを境界点といいます.つまり、境界点 p は、
任意の \epsilon に対して、D\cap U(p,\epsilon)\neq \emptyset となることである.
ちなみに、授業では、\{(x,y)|x^2+y^2\le 1\} を D としてその内点、
外点、境界点を求めましたが、
D として、\{(x,y)|x^2+y^2<1\} としても同じものが内点、外点、
境界点になります.
開集合と閉集合
部分集合 D が閉集合であるとは、D の全ての点が内点であるような集合のことです.
また、
部分集合 D が閉集合であるとは、D の補集合の全ての点が D の外点であることをいいます.
2変数関数の極限について
d((x,y),(a,b))=\sqrt{(x-a)^2+(y-b)^2} として2点 (x,y),(a,b) の距離を定義
しておきます.
2変数関数の極限 \lim_{(x,y)\to (a,b)}f(x,y) が存在する(収束する)とは、
ある数 \alpha が存在して、任意の \epsilon>0 に対して、d((x,y),(a,b))<\delta ならば、|f(x,y)-\alpha|<\epsilon
となるような \delta>0 が存在すること.
です.そのような\alpha のことを
極限値といい、\lim_{(x,y)\to (a,b)}f(x,y)=\alpha とかきます.
よって、極限が存在する(収束する)場合、 \alpha は下に書くように、
(a,b) への近づき方によりません.
極限の定義として、ユークリッド空間の場合(今の場合はそれにあたりますが)
には、点列収束、つまり、任意の (a,b) に収束する点列 (x_n,y_n)\ (n=1,2.,,) に対して、
(x_n,y_n) がある一定の値に収束することと同値になります.
したがって、\lim_{(x,y)\to (a,b)}f(x,y) が存在しないとは、
ある点列 (x_n,y_n) に対して、
f(x_n,y_n) が収束しないか、
点列に関しては収束しても、別の点列 (x_n',y_n')\ \ (n=1,2,...) をとってくると、
f(x_n,y_n) とf(x_n',y_n') の収束値が違う
のどちらかを言えばよいわけです.
多変数の連続性について
2変数関数 f(x,y) が (a,b) で連続であるとは、
その点において、上の意味で極限が存在して、
\lim_{(x,y)\to (a,b)}f(x,y)=f(a,b)
がいえることをいいます.
よって、
f(x,y) が (a,b) が連続であることを示すためには、
点列収束で収束した値が、f(a,b) に一致すればよい.
(点列連続という)が満たされればよいわけです.
ゆえに、まず、任意の点列をとること.
d((x_n,y_n),(a,b))\to 0 となる点列 \{(x_n,y_n)|n=1,2,...\}
は、任意の (a,b) に収束する点列を一つ取っています.
この点列で議論すればよいことになります.
授業中にやった例をもう一度やると、
(0,0) で連続な例
\frac{x^3+y^3}{x^2+y^2}
で、(0,0) に収束する点列は、必ず、(r_n\cos\theta_n,r_n\sin\theta_n)\ \ (r_n\to 0) と
極座標表示できます.
そうすると、|f(x_n,y_n)|=r_n|\cos^3\theta_n+\sin^3\theta_n|\le 2r_n\to 0
となり、f(x_n,y_n) は 0 に収束します.
よって、連続がいえます.
(0,0) で不連続な例
\frac{x^2-y^2}{x^2+y^2}
これは、あらゆる近づき方で、極限が存在します.
そこで、近づき方を変えてみて、x 軸に沿った近づき方、y 軸に沿った近づき方を両方
考えてみると、その収束先が違うことが分かるでしょう.
ちなみに、授業中の最後の方で解いていた、
\frac{\log\cos(xy)}{x^2+y^2} の連続性の問題ですが、
\frac{\log\cos(z_n)}{z_n}\ \ (z_n\to 0) が収束すればよいです.
ロピタルの定理を用いれば、f(z)=\frac{\log\cos(z)}{z} が収束する
ことを言えばよい.
\lim_{z\to }\frac{\log\cos(z)}{z}=\lim_{z\to 0}\frac{-\tan z}{1}=0
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