2015年10月16日金曜日

微積分II演習(第3回)

[場所1E103(金曜日5限)]

HPに行く.

今日は第1回のレポートを返します.
以下のような成績になりました.
3点満点:平均2.60 最高得点3、最低点1

前回の小テストの結果は、
5点満点:平均1.57点 最高得点3、最低点0
でした.


1-1(1)ですが、
arctan(x) のマクローリン展開を求めなさいという問題でしたが、3項目くらいまではあっているものを丸にしました。一般項を求めているものもありましたが、あっていれば丸です.$arctan(x)$ を一回微分すると、$\frac{1}{1+x^2}$ になりますので、そのマクローリン展開 $1-x^2+x^4+\cdots$ を用いることで、$f'(x)$ のマクローリンがもとまって、それを積分すればよいでしょう.その際 $f(0)=0$ を使ってください.

1-1(2)も
同じようにして、微分してから積分するという手法を用いましょう.

1-2ですが、
計算が面倒くさかったのか、途中の式を飛ばしているものが多かったです.そのようなものは結果があっていても三角にしました.計算問題もある種証明問題として考えてください.ちゃんと計算して見せることで証明完了となります.

$x=\cos^3\theta,y=\sin^3\theta$ のようにパラメータ表示してから、
$dx=3\cos^2\theta(-\sin\theta)d\theta$ を使って、
$4\int_{0}^1ydx=4\int_{\frac{\pi}{2}}^0\sin^3\theta( 3\cos^2\theta(-\sin\theta))d\theta$
としましょう.

小テストについては前のページに書いてあります.

どの問題も教科書に答えが載っているのでそちらを参照してください.



今日の小テストですが、

5点満点:平均3.2点 最高得点5、最低点0

できた人と、できなかった人が両極だったようです.
0の人が何人かいたようでしたが、できなかった人は、
もう一度関数の連続性について見直しておきましょう.

中には、極座標表示をしておいて、$\theta$ が $x,y$ によらないと書いた人が
いたようですが、??? でした.どういうことでしょうか.


問題は、関数 $\frac{\sin(xy)}{x^2+y^2}$ の関数の極限の存在についての問題でした.

$\frac{\sin(xy)}{x^2+y^2}$ は、$(0,0)$ での極限が存在するなら極座標表示をして
示す(今日の全微分の問題のように)必要がありますが、極限が存在しないとすると、
近づき方を変えてみる方法が一般的です.(その点で発散するような近づき方があればそれでもいいです。)

しかし、この場合、一番簡単な近づき方 $x=0$ とする、もしくは、$y=0$ とするとしても、値は $0$ で変わりません.つまり、軸に沿って近づいても値が変わらないのです.

問題はあらゆる近づき方で収束しなければならないので、さらに方向を工夫する必要があります.たとえば、$x=y$ となる方向から近づいてみてください.

そうすると、$\frac{\sin(x^2)}{2x^2}$ となり、$x\to 0$ として $\frac{1}{2}$ に近づくことになってしまいます.これは、近づき方によって、$0$ になったり、 $\frac{1}{2}$ になったりしていますので、この関数の極限は原点では存在しないということになります.


今日は、
偏微分、偏微分係数、偏導関数、全微分可能、全微分可能であるための十分条件
などを教えました.

偏微分
偏微分は、ある変数以外を全部固定して(定数と思って)残った変数に沿って一変数微分を行う方法です.

つまり、$f(x,y)$ の $(a,b)$ での $x$ に関する偏微分係数は、$f(x,y)$ に $y=b$ に代入しておいて、$f(x,b)$ の $x=a$ での微分係数と定義されます.
それを、$f_x(a,b)$ と書いたり、または、$\frac{\partial f}{\partial x}$ と書いたりします.

この偏微分係数を関数としたものを偏導関数といいます.つまり、$f_x(x,y)$ としてその関数を表します.

偏微分可能であるとは、そのような偏微分係数が存在することを言います.


全微分可能

関数 $f(x,y)$ が $(a,b)$ で全微分可能であるとは、$f(x,y)$ が
$$f(x,y)=f(a,b)+\alpha(x-a)+\beta(y-b)+o(\sqrt{(x-a)^2+(y-b)^2}))\ \ (x,y)\to (a,b)$$
となるような $\alpha,\beta$ が存在することです.

このランラウの記号についての解説はこちら
ささっと終わってしまったので、今日の計算の意味がわからなかった人は、
もう一度教科書を見るか、上のリンクを見るかしておくこと.

もし存在したとすると、$\alpha=f_x(a,b), \beta=f_y(a,b)$ が成り立ちます.
授業では、$f(x,y)=x^2+y^2$ の場合に定義に戻って全微分可能を示したわけです.

最後は、ランダウの記号についての議論をする必要がありましたが、これまでの
連続性についての議論を応用すればよいことになります.


ちなみに、一次元の場合の微分可能の定義は、
$f(x)=f(a)+\alpha(x-a)+o(x-a)$ なる$\alpha$ が存在する.
$\Leftrightarrow$
$\frac{f(x)-f(a)}{x-a}$ に極限が存在する.

となります.この同値性については授業では端折りましたが、自分で考えてください.


授業では、$x^2+y^2$ という関数について全微分可能性について定義に基づいて示しました.


全微分可能であるための十分条件

全微分可能であることを示す方法を他に一つ教えました.
次の定理を使うことです.

定理
$f(x,y)$ の偏導関数 $f_x(x,y)$ と $f_y(x,y)$ がいずれも、 $(x,y)=(a,b)$ で連続であるなら、$f(x,y)$ は $(a,b)$ で全微分可能である.

この定理を用いて、宿題をなんとか解いてみてください!
連続性の性質を使うので、前回の復習にもなると思います.

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