2016年5月6日金曜日

微積分I演習(第3回)つづき

[場所1E101(水曜日4限)]


微積分I演習(第3回)(リンク)の続きです.


宿題について解説です.3-1と3-3は問題としておかしかったので直しました.

3-1
(1)
問題文において、$k$ が $n$ になっていましたので修正しました.
$N$ 項目までをまとめておいて、あとは、$\epsilon-N$ 論法を使ってください.

答えには、$\epsilon-N$ 論法を使ってください.

(2)

数列 $a_n$ が(どこかの値に)収束することを以下のように定義します.

定義10(数列 $a_n$ が(どこかの値に)収束すること(コーシー列であること))
任意の $\epsilon>0$ に対して、ある $N$ が存在して、$n,m>N$ なる任意の自然数 $n,m$ に対して、
$$|a_n-a_m|<\epsilon$$
がなりたつ.

 上のような性質をもつ数列のことをコーシー列といいます.また、実は、コーシー列は、実数上ではどこかの値に収束することが知られているので、この定義10は意味としては、どこかの値に収束する定義だと思っても差し支えありません.

数列 $a_n$ がどこかの値に収束する(定義10) $\Rightarrow$ ある $a$ があって $a_n$ は $a$ に収束する.

つまり、

数列 $a_n$ が $a$ に収束する.(定義4(リンク)の意味で)

ということがわかります.(一応要証明だが、ここでは省略)

宿題3-1(2)は、逆に、定義4 の意味で数列 $a_n$ が $a$ に収束するとすると、
定義10の意味で $a_n$ はどこかの値に収束する(もちろんそれは $a$ なのだが...)ということを示せという問題です.

3-2

まず、関数 $f(x)$ が連続であることの定義をしておきます.


定義11(関数 $y=f(x)$ が連続であること)
実数上の関数 $y=f(x)$ が連続であるとは、任意の実数 $x$ において $f(x)$ が連続であることである.

問題に戻ります.

問題は、収束する数列の像としての数列 $f(a_n)$ が $f(a)$ に収束することを示せばよいです

まず、仮定を書きます.

$a_n$ が収束することから、任意の $\epsilon_1>0$ に対して、
ある $N_1\in {\mathbb N}$ が存在して、$n_1\ge N_1$ なる自然数 $n_1$ に対して、$|a_{n_1}-a|<\epsilon_1$ が成り立ちます.

また、$f$ が連続であることから、任意の $a$ に対して、任意の $\epsilon_2>0$ に対して、ある $\delta_1>0$ が存在して、$|x-a|<\delta_1$ ならば、$|f(x)-f(a)|<\epsilon_2$ が成り立ちます.



数列 $f(a_n)$ が $f(a)$ に収束することを示すには、まず、任意の $\epsilon_3>0$ を用意します.

そして、$f$ が $x=a$ で連続であることから、$\delta_2>0$ が存在して、$|x-a|<\delta_2$ ならば、$|f(x)-f(a)|<\epsilon_3$ を満たすことがわかります.

あとは、$a_n$ が $a$ に収束することから、$\delta_2$ を上の $\epsilon_1$ だと思えば、$N_2\in {\mathbb N}$ が存在して、$n_2\ge N_2$ なる任意の $n_2$ に対して、$|a_{n_2}-a|<\delta_2$ となりますね.

ほとんどここに書きましたので、あとはわかるのではないかと思いますので自力で証明をつけてください.


3-3

最後の結論の部分が言葉足りませんでした.ミスプリントです.
最後の結論は関数 $g\circ f(x)$ は $x=a$ で連続であることを示せという問題です.


3-2は数列の収束と、関数の連続性の"合成"だと思えましたが、今回は関数と関数の合成です.

3-2と理屈は同じで、仮定も定義に戻って書けば、
任意の $\epsilon_1>0$ に対して、ある $\delta_1>0$ が存在して、$|x-a|<\delta_1$ なる任意の $x$ に対して、$|f(x)-f(a)|<\epsilon_1$ が成り立ちます.

また、$g(x)$ が $f(a)$ で連続であるから、任意の $\epsilon_2>0$ に対して、ある $\delta_2>0$ が存在して、$|x-f(a)|<\delta_2$ が成り立つならば、$|g(x)-g(f(a))|<\epsilon_2$ が成り立ちます.

結論をいうには、以下のことを示せばよいです.

任意の$\epsilon_3>0$ に対して、ある $\delta_3$ が存在して、$|x-a|<\delta_3$ ならば、$|g\circ f(x)-g\circ f(a)|<\epsilon_3$ が成り立つ.

このような $\delta_3$ がなぜ取れるのかを証明して下さい.
最初の仮定からそのような $\delta_3$ が取れることはすぐわかると思いますが...

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