[場所1E103(金曜日3限)]
HPに行く.
今日は、
HPに行く.
今日は、
- 同値関係と同値類
- 商空間
を行いました。
関係、同値関係、商ベクトル空間について、(リンク)に書きました.そちらを見て下さい.
今日の A-4-1 はそちらのページに書きました.
A-4-2 について、
{\bf v}_1,{\bf v}_2,{\bf v}_3 を一次独立であるとし、
V=\langle {\bf v}_1,{\bf v}_2,{\bf v}_3\rangle とします.
V/\langle {\bf v}_3\rangle から \langle {\bf v}_1,{\bf v}_2\rangle への同型写像を作ります.
\varphi: \langle {\bf v}_1,{\bf v}_2\rangle\to V/\langle {\bf v}_3\rangle
を \varphi({\bf v}_1)=[{\bf v}_1], \varphi({\bf v}_2)=[{\bf v}_2] とします.
基底の行き先を決めたので、線形写像が一つ定まります.
つまり、一般に、\varphi(a{\bf v}_1+b{\bf v}_2)=a[{\bf v}_1]+b[{\bf v}_2]=[a{\bf v}_1+b{\bf v}_2] となります.
この写像 \varphi が同型であることを示します.
線形であることは示されていますので、あとは全単射であることを示せば
よいことになります.
(単射性)
線形写像の場合、単射性は \text{Ker}(\varphi)=0 と同値です.
\varphi(a{\bf v}_1+b{\bf v}_2)=a[{\bf v}_1]+b[{\bf v}_2]=[a{\bf v}_1+b{\bf v}_2]=[0]
とします.(この等式はV/\langle {\bf v}_3\rangle での等式です.)
最後の等式は
a{\bf v}_1+b{\bf v}_2\in W と同値です.
よって、a{\bf v}_1+b{\bf v}_2=c{\bf v}_3 が成り立ちます.(この等式はV でのベクトルとしての等式です.)
つまり、a{\bf v}_1+b{\bf v}_2-c{\bf v}_3=0 ですが、
一次独立性から、a=b=c=0 となります.つまり、\text{Ker}(\varphi)=0 であることがわかったので、\varphi は単射となります.
(全射性)
V\to V/\langle {\bf v}_3\rangle は全射ですから、
任意の {\bf v}\in V/\langle {\bf v}_3\rangle は、[a{\bf v}_1+b{\bf v}_2+c{\bf v}_3] とかけます.このベクトルは、{\bf v}_3 の成分を忘れてもよいので、
[a{\bf v}_1+b{\bf v}_2+c{\bf v}_3]=[a{\bf v}_1+b{\bf v}_2] となり、
これは、上で書いたように、
\varphi(a{\bf v}_1+b{\bf v}_2)=[a{\bf v}_1+b{\bf v}_2]={\bf v} となり、全射性がいえました.\Box
商空間の基底
商空間 V/W の基底を求める問題をやりました.
商空間の基底を求めるには、増岡先生の講義にもあったように、補空間を求める
ことが標準的です.
つまり、
定理
W\subset V を部分空間とし、W' を W の補空間とする.
W' の基底 {\bf w}_1,{\bf w}_2,\cdots, {\bf w}_k とすると、[{\bf w}_1], [{\bf w}_2],\cdots, [{\bf w}_k] は V/W の基底になる.
実際、W を \begin{cases}2x_1+3x_3=0\\x_1-x_2=0\end{cases} なる連立一次方程式によって定められる {\mathbb C}^3 の部分空間とします.
このとき、W=\langle \begin{pmatrix}3\\3\\2\end{pmatrix}\rangle と解かれます.
つまり、W の基底は \begin{pmatrix}3\\3\\2\end{pmatrix} です.
ここで、補空間の基底がどうなるか?ということですが、基底の拡張のときに、それを求める方法は学習していました.
一番標準的なものを付け加えれば十分です.
\begin{pmatrix}3\\3\\2\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}0\\0\\1\end{pmatrix}
この中で、一次独立なものを探せばよいことになります.そのためには、
\begin{pmatrix}3&1&0&0\\2&0&1&0\\2&0&0&1\end{pmatrix}
を簡約化すればよいことになります.
やってみると、
\begin{pmatrix}3&1&0&0\\2&0&1&0\\2&0&0&1\end{pmatrix}\to \begin{pmatrix}1&0&0&\frac{1}{2}\\0&1&0&-\frac{3}{2}\\0&0&1&-1\end{pmatrix}
となり、最初の3つまでが一次独立なベクトルでそれが最大ということになります.
よって、
\begin{pmatrix}3\\3\\2\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}
が V の全体の基底ということなので、拡張した分、
\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}
となり、これは、\begin{pmatrix}a\\b\\0\end{pmatrix}\in W であることと同値です.
つまり、\begin{pmatrix}a\\b\\0\end{pmatrix}=c\begin{pmatrix}3\\3\\2\end{pmatrix}
がいえるので、これは方程式
\begin{pmatrix}1&0&-3\\0&1&-3\\0&0&-2\end{pmatrix}\begin{pmatrix}a\\b\\c\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}0\\0\\0\end{pmatrix}
と一致しますが、この左辺の行列は正則ですので、逆行列をかけてやって、(a,b,c)=(0,0,0) がいえます.
よって、
[\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}],[ \begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}] が 一次独立であることがわかりました.
また、V/W の任意の元がこれらの元の一次結合でかけるかどうかということは、V/W の任意の元は、V の基底を使って、
[a\begin{pmatrix}3\\3\\2\end{pmatrix}+b\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}+c\begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}]
と書き表され、これは、V/W において、
[b\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}+c\begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}]=[b\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}]+c[\begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}]
となります.
よって、任意の V/W の元は
[\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}],[\begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}] の一次結合で表されることがわかりました.
よって、
[\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}],[\begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}]
が V/W の基底であることがわかりました.
これは、上の定理を確認したことになります.
宿題について
宿題-C-4-2についてですが、V/W の基底として、[{\bf v}_{k+1}],\cdots,[{\bf v}_n]
がとれることを示してください.
その基底による、f の表現行列が C になることを示してください.
という問題のつもりです.
宿題-C-4-3
ですが、V={\mathbb R}[x] の扱いに慣れていない人がいるかもしれません.
このベクトル空間は無限次元(有限生成ではない)であり、多項式の空間です.
V の全ての元は、ある n\in{\mathbb Z}_{\ge 0} が存在して、
a_0+a_1x+a_2x^2+\cdots+a_nx^n
と書き表されます.
無限和
a_0+a_1x+a_2x^2+\cdots
です.無限和を許してしまうと、e^x のような式も V に入ってしまって、
これは明らかに多項式ではありません.
また、(x^2+1)V という書き方も新しい書き方ですが、
これは、V の部分ベクトル空間であり、ある多項式 f(x)\in V を使って、
(x^2+1)f(x)
と表される多項式全体のことです.
つまり、多項式のうち、x^2+1 を因数としてもつような多項式全体の空間ということになります.
また、自然に同型写像を構成することで、最後の式も満たすようにすることができるはずです.
今日の A-4-1 はそちらのページに書きました.
A-4-2 について、
{\bf v}_1,{\bf v}_2,{\bf v}_3 を一次独立であるとし、
V=\langle {\bf v}_1,{\bf v}_2,{\bf v}_3\rangle とします.
V/\langle {\bf v}_3\rangle から \langle {\bf v}_1,{\bf v}_2\rangle への同型写像を作ります.
\varphi: \langle {\bf v}_1,{\bf v}_2\rangle\to V/\langle {\bf v}_3\rangle
を \varphi({\bf v}_1)=[{\bf v}_1], \varphi({\bf v}_2)=[{\bf v}_2] とします.
基底の行き先を決めたので、線形写像が一つ定まります.
つまり、一般に、\varphi(a{\bf v}_1+b{\bf v}_2)=a[{\bf v}_1]+b[{\bf v}_2]=[a{\bf v}_1+b{\bf v}_2] となります.
この写像 \varphi が同型であることを示します.
線形であることは示されていますので、あとは全単射であることを示せば
よいことになります.
(単射性)
線形写像の場合、単射性は \text{Ker}(\varphi)=0 と同値です.
\varphi(a{\bf v}_1+b{\bf v}_2)=a[{\bf v}_1]+b[{\bf v}_2]=[a{\bf v}_1+b{\bf v}_2]=[0]
とします.(この等式はV/\langle {\bf v}_3\rangle での等式です.)
最後の等式は
a{\bf v}_1+b{\bf v}_2\in W と同値です.
よって、a{\bf v}_1+b{\bf v}_2=c{\bf v}_3 が成り立ちます.(この等式はV でのベクトルとしての等式です.)
つまり、a{\bf v}_1+b{\bf v}_2-c{\bf v}_3=0 ですが、
一次独立性から、a=b=c=0 となります.つまり、\text{Ker}(\varphi)=0 であることがわかったので、\varphi は単射となります.
(全射性)
V\to V/\langle {\bf v}_3\rangle は全射ですから、
任意の {\bf v}\in V/\langle {\bf v}_3\rangle は、[a{\bf v}_1+b{\bf v}_2+c{\bf v}_3] とかけます.このベクトルは、{\bf v}_3 の成分を忘れてもよいので、
[a{\bf v}_1+b{\bf v}_2+c{\bf v}_3]=[a{\bf v}_1+b{\bf v}_2] となり、
これは、上で書いたように、
\varphi(a{\bf v}_1+b{\bf v}_2)=[a{\bf v}_1+b{\bf v}_2]={\bf v} となり、全射性がいえました.\Box
商空間の基底
商空間 V/W の基底を求める問題をやりました.
商空間の基底を求めるには、増岡先生の講義にもあったように、補空間を求める
ことが標準的です.
つまり、
定理
W\subset V を部分空間とし、W' を W の補空間とする.
W' の基底 {\bf w}_1,{\bf w}_2,\cdots, {\bf w}_k とすると、[{\bf w}_1], [{\bf w}_2],\cdots, [{\bf w}_k] は V/W の基底になる.
実際、W を \begin{cases}2x_1+3x_3=0\\x_1-x_2=0\end{cases} なる連立一次方程式によって定められる {\mathbb C}^3 の部分空間とします.
このとき、W=\langle \begin{pmatrix}3\\3\\2\end{pmatrix}\rangle と解かれます.
つまり、W の基底は \begin{pmatrix}3\\3\\2\end{pmatrix} です.
ここで、補空間の基底がどうなるか?ということですが、基底の拡張のときに、それを求める方法は学習していました.
一番標準的なものを付け加えれば十分です.
\begin{pmatrix}3\\3\\2\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}0\\0\\1\end{pmatrix}
この中で、一次独立なものを探せばよいことになります.そのためには、
\begin{pmatrix}3&1&0&0\\2&0&1&0\\2&0&0&1\end{pmatrix}
を簡約化すればよいことになります.
やってみると、
\begin{pmatrix}3&1&0&0\\2&0&1&0\\2&0&0&1\end{pmatrix}\to \begin{pmatrix}1&0&0&\frac{1}{2}\\0&1&0&-\frac{3}{2}\\0&0&1&-1\end{pmatrix}
となり、最初の3つまでが一次独立なベクトルでそれが最大ということになります.
よって、
\begin{pmatrix}3\\3\\2\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}
が V の全体の基底ということなので、拡張した分、
\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}
が補空間 W' の基底ということになります.
よって、 [\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}],[ \begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}] が V/W の基底ということになります.
実際、これが基底であることを確かめます.
a[\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}]+b[ \begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}]=[0]
とします.そうすると、
[a\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}+b \begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}]=[\begin{pmatrix}a\\b\\0\end{pmatrix}]=[0]
となり、これは、\begin{pmatrix}a\\b\\0\end{pmatrix}\in W であることと同値です.
つまり、\begin{pmatrix}a\\b\\0\end{pmatrix}=c\begin{pmatrix}3\\3\\2\end{pmatrix}
がいえるので、これは方程式
\begin{pmatrix}1&0&-3\\0&1&-3\\0&0&-2\end{pmatrix}\begin{pmatrix}a\\b\\c\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}0\\0\\0\end{pmatrix}
と一致しますが、この左辺の行列は正則ですので、逆行列をかけてやって、(a,b,c)=(0,0,0) がいえます.
よって、
[\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}],[ \begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}] が 一次独立であることがわかりました.
また、V/W の任意の元がこれらの元の一次結合でかけるかどうかということは、V/W の任意の元は、V の基底を使って、
[a\begin{pmatrix}3\\3\\2\end{pmatrix}+b\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}+c\begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}]
と書き表され、これは、V/W において、
[b\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}+c\begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}]=[b\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}]+c[\begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}]
よって、任意の V/W の元は
[\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}],[\begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}] の一次結合で表されることがわかりました.
よって、
[\begin{pmatrix}1\\0\\0\end{pmatrix}],[\begin{pmatrix}0\\1\\0\end{pmatrix}]
が V/W の基底であることがわかりました.
これは、上の定理を確認したことになります.
宿題について
宿題-C-4-2についてですが、V/W の基底として、[{\bf v}_{k+1}],\cdots,[{\bf v}_n]
がとれることを示してください.
その基底による、f の表現行列が C になることを示してください.
という問題のつもりです.
宿題-C-4-3
ですが、V={\mathbb R}[x] の扱いに慣れていない人がいるかもしれません.
このベクトル空間は無限次元(有限生成ではない)であり、多項式の空間です.
V の全ての元は、ある n\in{\mathbb Z}_{\ge 0} が存在して、
a_0+a_1x+a_2x^2+\cdots+a_nx^n
と書き表されます.
無限和
a_0+a_1x+a_2x^2+\cdots
はこの V の中には含まれません.
係数をとることで、数列の集合と対応はありますが、対応するのは、数列全体ではなく、その中の部分空間
\{(a_n)\in s({\mathbb R})|a_n=0\text{ 十分大きい任意の $n$ に対して}\}
です.無限和を許してしまうと、e^x のような式も V に入ってしまって、
これは明らかに多項式ではありません.
また、(x^2+1)V という書き方も新しい書き方ですが、
これは、V の部分ベクトル空間であり、ある多項式 f(x)\in V を使って、
(x^2+1)f(x)
と表される多項式全体のことです.
つまり、多項式のうち、x^2+1 を因数としてもつような多項式全体の空間ということになります.
また、自然に同型写像を構成することで、最後の式も満たすようにすることができるはずです.
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