[数学1クラス対象(金曜日5限)]
(1,0) 方向、(0,1) 方向の偏微分は x に関する偏微分と y に関する偏微分
に対応します.
また、曲線 (t\cos(t),t\sin (t)) に沿った t=0 での微分は、回りながら近づいたときの関数の微分です.
計算結果は、\frac{\partial f}{\partial x} となりますが、
これは原点の近くで曲線の方向が (t,0) に収束しながら近づいているので結果
この図から、合成関数の微分を理解することはできるでしょうか?
例えば、t-微分が 0 となる点が8か所ありますが、この点を
上の矢印と曲線の図から探し出せますか?
微分が 0 となる場所は、勾配ベクトルと曲線の接線方向が直交する場所です.
勾配ベクトルと直交するということは、以下のようにして経験からわかります.
自分がある山の斜面に立っているして、その斜面の勾配が一番きつい方向に
向いているとします.
そうすると、その真左と真右をみると丁度山の勾配が0 になっているはずです.
なので、自分の標高を保ちながら山を移動したいなら、斜面の勾配がきつい方向を
真右もしくは、真左に見ながら進めばいいわけです.
それは、平地を歩いているのと変わりません.
そんなことをすれば、大抵、正規の山道から外れてしまいますが...
曲面と接平面の交わり
曲線のある点での凹凸を調べるには、その点での接線と曲線の交わりを
考えることでわかります.
たとえば、 y=x^2 は下に凸ですが、接線は y=2a(x-a)+a^2 です.
(i) x^2>2a(x-a)+a^2\ \Leftrightarrow x\neq a
(ii) x^2<2a(x-a)+a^2\ \Leftrightarrow \emptyset
(iii) x^2=2a(x-a)+a^2\ \Leftrightarrow x=a
これは、x=a において曲線が下に凸であることを意味します.
また、y=-x^2 の場合の接線は y=-2a(x-a)-a^2
(i) -x^2>-2a(x-a)-a^2\ \Leftrightarrow \emptyset
(ii) -x^2<-2a(x-a)-a^2\ \Leftrightarrow x\neq a
(iii) -x^2=-2a(x-a)-a^2\ \Leftrightarrow x=a
これは、 x=a において曲線が上に凸であることを意味します.
これらは一変数での話ですが、二変数以上ではどのようになるでしょうか?
宿題3-2(2つめの宿題3-1)は関数 f(x,y)=x^2-y^2 に対して任意の (a,b) に
対して接平面との上下関係を調べる問題です.
これは、点 (a,b) で
上に凸になっているでしょうか?
下に凸になっているでしょうか?
それとも、それ以外でしょうか?
HPに行く.
今日は、以下のような演習を行いました.
接平面、法線の方程式の求め方
接平面とは、関数 z=f(x,y) のグラフ (x,y,f(x,y)) 上の点 (a,b,f(a,b))
において、そのグラフにもっとも近い平面を指します.
高校のころに習った関数のグラフの接線の2次元バージョンです.
比べてみると、
y=f'(a)(x-a)+f(a)
であったのに対して、
今回は、
z=f_x(a,b)(x-a)+f_y(a,b)(y-b)+f(a,b)
となります.
同じように法線に関しては、
(a,b)+t(f'(a),-1)
(a,b,f(a,b))+t(f_x(a,b),f_y(a,b),-1)
となります.
一変数の場合に比べて成分が2つに増えていますね.
また、この法線方向のベクトル (f'(a),-1) や (f_x(a,b),f_y(a,b),-1) は
接線、および接平面の方程式の係数を並べたものになっています.
y,z を特別視しないで方程式を
f'(a)(x-a)-(y-f(a))=0
f_x(a,b)(x-a)+f_y(a,b)(y-b)-(z-f(a,b))=0
と変形すれば、この方程式は、ベクトル (f'(a),-1) と (x-a,y-f(a))=(x,y)-(a,f(a))
との内積、および
(f_x(a,b),f_y(a,b),-1) と (x-a,y-b,z-f(a,b))=(x,y,z)-(a,b,f(a,b))
との内積がそれぞれ 0 であることを意味します.
{\bf v}=(f_x(a,b),f_y(a,b),-1)
{\bf x}=(x,y,z)
{\bf a}=(a,b,f(a,b))
とおけば、接平面の方程式は
{\bf v}\cdot({\bf x}-{\bf a})=0
というかたちなので、 {\bf v} 方向に直交する {\bf a} を
通る点全体を表しています.
春学期でやったとおり、接線は関数の一次近似であるという見方は
多変数において、接平面が多変数関数の一次近似であるという見方もできます.
つまり、
f(x,y)=f(a,b)+f_x(a,b)(x-a)+f_y(a,b)(y-b)+(\text{高次の項})
です.
話の続きとしては、この高次の項を次回以降解析していくことになります.
合成関数の微分法
z=f(x,y) を2変数関数、x=x(t), y=y(t) とすると、
合成した関数 F(t)=f(x(t),y(t)) の t での微分は、
\frac{dF}{dt}=\frac{df((x(t),y(t))}{dt}=\frac{\partial f}{\partial x}((x(t),y(t))\frac{dx}{dt}+\frac{\partial f}{\partial y}((x(t),y(t))\frac{dy}{dt}
となります.
比較のために、一変数関数 y=f(x) の x=x(t) による合成関数 F(t)=f(x(t)) の t での微分は、
\frac{dF}{dt}=\frac{df}{dt}(x(t))\frac{dx}{dt}
となります.
ちなみに、\frac{df((x(t),y(t))}{dt} は、x(t) とy(t) を代入してからt-微分
こちら \frac{\partial f}{\partial x}((x(t),y(t)) はx に関して偏微分してから x(t) と y(t) を代入することを意味します.
この合成関数の微分は、関数 f(x,y) を(x,y)-平面の曲線 (x(t),y(t)) に
制限して得られる関数 f(x(t),y(t)) のt-微分ととらえることができます.
なので、(x,y)=(t,b) という平面上の曲線で t=a において t-微分を計算すると、
\frac{df(t,b)}{dt}(a)=\frac{\partial f}{\partial x}(a,b)t'+\frac{\partial f}{\partial y}(a,b)b'=\frac{\partial f}{\partial x}(a,b)
となり、f(x,y) の x での偏微分がでてきます.
偏微分は軸の方向に沿った微分のみを意味しましたが、方向を指定してやることで
その方向での偏微分を計算することができるようになったわけです.
つまり、 (a,b) 方向の (0,0) での偏微分とは、曲線(この場合直線ですが) (at,bt)
を合成した関数の t=0 での微分として定義できます.
それを実行すると、 \frac{\partial f}{\partial x}a+\frac{\partial f}{\partial y}b となります.
つまり、偏微分の一次結合の形に書けます.
今日は、以下のような演習を行いました.
- 接平面の方程式の求め方.
- 法線の方程式の求め方.
- 合成関数の微分の演習.
- 曲面と接平面との交わりについて
接平面、法線の方程式の求め方
接平面とは、関数 z=f(x,y) のグラフ (x,y,f(x,y)) 上の点 (a,b,f(a,b))
において、そのグラフにもっとも近い平面を指します.
高校のころに習った関数のグラフの接線の2次元バージョンです.
比べてみると、
y=f'(a)(x-a)+f(a)
であったのに対して、
今回は、
z=f_x(a,b)(x-a)+f_y(a,b)(y-b)+f(a,b)
となります.
同じように法線に関しては、
(a,b)+t(f'(a),-1)
(a,b,f(a,b))+t(f_x(a,b),f_y(a,b),-1)
となります.
一変数の場合に比べて成分が2つに増えていますね.
また、この法線方向のベクトル (f'(a),-1) や (f_x(a,b),f_y(a,b),-1) は
接線、および接平面の方程式の係数を並べたものになっています.
y,z を特別視しないで方程式を
f'(a)(x-a)-(y-f(a))=0
f_x(a,b)(x-a)+f_y(a,b)(y-b)-(z-f(a,b))=0
と変形すれば、この方程式は、ベクトル (f'(a),-1) と (x-a,y-f(a))=(x,y)-(a,f(a))
との内積、および
(f_x(a,b),f_y(a,b),-1) と (x-a,y-b,z-f(a,b))=(x,y,z)-(a,b,f(a,b))
との内積がそれぞれ 0 であることを意味します.
{\bf v}=(f_x(a,b),f_y(a,b),-1)
{\bf x}=(x,y,z)
{\bf a}=(a,b,f(a,b))
とおけば、接平面の方程式は
{\bf v}\cdot({\bf x}-{\bf a})=0
というかたちなので、 {\bf v} 方向に直交する {\bf a} を
通る点全体を表しています.
春学期でやったとおり、接線は関数の一次近似であるという見方は
多変数において、接平面が多変数関数の一次近似であるという見方もできます.
つまり、
f(x,y)=f(a,b)+f_x(a,b)(x-a)+f_y(a,b)(y-b)+(\text{高次の項})
です.
話の続きとしては、この高次の項を次回以降解析していくことになります.
合成関数の微分法
z=f(x,y) を2変数関数、x=x(t), y=y(t) とすると、
合成した関数 F(t)=f(x(t),y(t)) の t での微分は、
\frac{dF}{dt}=\frac{df((x(t),y(t))}{dt}=\frac{\partial f}{\partial x}((x(t),y(t))\frac{dx}{dt}+\frac{\partial f}{\partial y}((x(t),y(t))\frac{dy}{dt}
となります.
比較のために、一変数関数 y=f(x) の x=x(t) による合成関数 F(t)=f(x(t)) の t での微分は、
\frac{dF}{dt}=\frac{df}{dt}(x(t))\frac{dx}{dt}
となります.
ちなみに、\frac{df((x(t),y(t))}{dt} は、x(t) とy(t) を代入してからt-微分
こちら \frac{\partial f}{\partial x}((x(t),y(t)) はx に関して偏微分してから x(t) と y(t) を代入することを意味します.
この合成関数の微分は、関数 f(x,y) を(x,y)-平面の曲線 (x(t),y(t)) に
制限して得られる関数 f(x(t),y(t)) のt-微分ととらえることができます.
なので、(x,y)=(t,b) という平面上の曲線で t=a において t-微分を計算すると、
\frac{df(t,b)}{dt}(a)=\frac{\partial f}{\partial x}(a,b)t'+\frac{\partial f}{\partial y}(a,b)b'=\frac{\partial f}{\partial x}(a,b)
となり、f(x,y) の x での偏微分がでてきます.
偏微分は軸の方向に沿った微分のみを意味しましたが、方向を指定してやることで
その方向での偏微分を計算することができるようになったわけです.
つまり、 (a,b) 方向の (0,0) での偏微分とは、曲線(この場合直線ですが) (at,bt)
を合成した関数の t=0 での微分として定義できます.
それを実行すると、 \frac{\partial f}{\partial x}a+\frac{\partial f}{\partial y}b となります.
つまり、偏微分の一次結合の形に書けます.
(1,0) 方向、(0,1) 方向の偏微分は x に関する偏微分と y に関する偏微分
に対応します.
また、曲線 (t\cos(t),t\sin (t)) に沿った t=0 での微分は、回りながら近づいたときの関数の微分です.
計算結果は、\frac{\partial f}{\partial x} となりますが、
これは原点の近くで曲線の方向が (t,0) に収束しながら近づいているので結果
x による偏微分と同じになっています.
(t\cos(t),\sin(t)) のテイラー展開の初項をそれぞれ計算してみてください.
(t\cos(t),\sin(t)) のテイラー展開の初項をそれぞれ計算してみてください.
実際、合成関数の微分法は、
\frac{\partial f}{\partial x}\frac{dx}{dt}+\frac{\partial f}{\partial y}\frac{dy}{dt}=(\frac{\partial f}{\partial x},\frac{\partial f}{\partial y})\begin{pmatrix}\frac{dx}{dt}\\\frac{dy}{dt}\end{pmatrix}
とベクトルの内積ですが、
(\frac{\partial f}{\partial x},\frac{\partial f}{\partial y})
は 勾配ベクトル (gradient vector) とよばれ、接平面上の方向ベクトルで
もっとも勾配が大きい方向を表す (x,y) 平面上のベクトルのことです.
例えば、下のグラフは z=x^2+y^2 の関数のグラフに、(\frac{1}{2},\frac{1}{2})
で平面が接しています.
つまり、接平面は、z=x+y-\frac{1}{2} なのですが、この場合、
勾配ベクトルは(1,1) です.
このベクトルは、接平面が (x,y)-平面と交わったときにできる直線 x+y-\frac{1}{2}=0
と直交するベクトル (1,1) になっています.
例として、f(x,y)=x^2+y^2 とし、曲線を (\sin(t),\sin(2t)) とすると、曲線は、
となりますが、合成関数は、
となります.この関数の微分は、勾配ベクトルと曲線の接線方向のベクトル
の内積で表されます.
下のように、勾配ベクトル(矢印)と曲線を描いておきます.
曲線の接線方向は (\cos(t),2\cos(2t)) で、勾配ベクトルは (2x,2y) です.とベクトルの内積ですが、
(\frac{\partial f}{\partial x},\frac{\partial f}{\partial y})
は 勾配ベクトル (gradient vector) とよばれ、接平面上の方向ベクトルで
もっとも勾配が大きい方向を表す (x,y) 平面上のベクトルのことです.
例えば、下のグラフは z=x^2+y^2 の関数のグラフに、(\frac{1}{2},\frac{1}{2})
で平面が接しています.
つまり、接平面は、z=x+y-\frac{1}{2} なのですが、この場合、
勾配ベクトルは(1,1) です.
このベクトルは、接平面が (x,y)-平面と交わったときにできる直線 x+y-\frac{1}{2}=0
と直交するベクトル (1,1) になっています.
例として、f(x,y)=x^2+y^2 とし、曲線を (\sin(t),\sin(2t)) とすると、曲線は、
となりますが、合成関数は、
となります.この関数の微分は、勾配ベクトルと曲線の接線方向のベクトル
の内積で表されます.
下のように、勾配ベクトル(矢印)と曲線を描いておきます.
この図から、合成関数の微分を理解することはできるでしょうか?
例えば、t-微分が 0 となる点が8か所ありますが、この点を
上の矢印と曲線の図から探し出せますか?
微分が 0 となる場所は、勾配ベクトルと曲線の接線方向が直交する場所です.
勾配ベクトルと直交するということは、以下のようにして経験からわかります.
自分がある山の斜面に立っているして、その斜面の勾配が一番きつい方向に
向いているとします.
そうすると、その真左と真右をみると丁度山の勾配が0 になっているはずです.
なので、自分の標高を保ちながら山を移動したいなら、斜面の勾配がきつい方向を
真右もしくは、真左に見ながら進めばいいわけです.
それは、平地を歩いているのと変わりません.
そんなことをすれば、大抵、正規の山道から外れてしまいますが...
曲面と接平面の交わり
曲線のある点での凹凸を調べるには、その点での接線と曲線の交わりを
考えることでわかります.
たとえば、 y=x^2 は下に凸ですが、接線は y=2a(x-a)+a^2 です.
(i) x^2>2a(x-a)+a^2\ \Leftrightarrow x\neq a
(ii) x^2<2a(x-a)+a^2\ \Leftrightarrow \emptyset
(iii) x^2=2a(x-a)+a^2\ \Leftrightarrow x=a
これは、x=a において曲線が下に凸であることを意味します.
また、y=-x^2 の場合の接線は y=-2a(x-a)-a^2
(i) -x^2>-2a(x-a)-a^2\ \Leftrightarrow \emptyset
(ii) -x^2<-2a(x-a)-a^2\ \Leftrightarrow x\neq a
(iii) -x^2=-2a(x-a)-a^2\ \Leftrightarrow x=a
これは、 x=a において曲線が上に凸であることを意味します.
これらは一変数での話ですが、二変数以上ではどのようになるでしょうか?
宿題3-2(2つめの宿題3-1)は関数 f(x,y)=x^2-y^2 に対して任意の (a,b) に
対して接平面との上下関係を調べる問題です.
これは、点 (a,b) で
上に凸になっているでしょうか?
下に凸になっているでしょうか?
それとも、それ以外でしょうか?
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