[場所1E103(水曜日4限)]
HPに行く
manabaに行く
今回は、
HPに行く
manabaに行く
今回は、
- ガンマ関数
- ベータ関数
についての演習を行いました。
ガンマ関数
ガンマ関数 \Gamma(s) は、
\Gamma(s)=\int_0^\infty e^{-x}x^{s-1}dx
として定義されます。
この定義からすぐわかるように、s>0 においてこの積分は収束します。
s\le 0 ではこの積分 (x=0 での広義積分) は収束しません。
このとき、部分積分を使って、簡単に、
\Gamma(s+1)=s\Gamma(s)\ \ (\ast)
が成り立ち、また、\Gamma(1)=1 となるので、
n\in {\mathbb N} であるとき、
\Gamma(n)=(n-1)! であることがわかります。
また、\Gamma(s) を -1<s<0 のときにも、(\ast) の式を満たすような関数として
\Gamma(s)=\frac{\Gamma(s+1)}{s} として定義しておけば、
右辺は定義されているので、このような範囲の s に対しても一意的に
拡張することができます。おなじように、-2<s<-1 のときにも、値を定めることが
でき、-n<s<-n+1 のときに一般に、\Gamma(s) の値を帰納的に定めることができます。
このような関数も \Gamma(s) とかき、ガンマ関数と言います。
また、\lim_{s\to 0}\Gamma(s)=\lim_{s\to 0}\frac{\Gamma(s+1)}{s}
から、s=0 での値は無限に発散することがわかります。
\Gamma(s)=\frac{\Gamma(s+1)}{s} を使えば、無限に発散する状況は、s は負の整数
である場合と同じなので、この場合、同じく無限に発散します。
このように無限に発散する点のことを複素関数論では極(きょく)といいます。
つまり、実数関数としての \Gamma(s) の極は、非正なる整数全体ということ
になります。
また、ガンマ関数の他の公式を書いておくと、
\Gamma(s)\Gamma(1-s)=\frac{\pi}{\sin \pi s}
があります。これは、ガンマ関数の無限積表示などから得られます。
ガンマ関数の無限積表示に関しては、
2015年微積分II演習(第10回)(リンク)
にも書きました。
ベータ関数
ベータ関数 B(a,b) は、
B(a,b)=\int_0^1t^{a-1}(1-t)^{b-1}dt
として定義されます。
この関数は、重積分などを用いると、
B(a,b)=\frac{\Gamma(a)\Gamma(b)}{\Gamma(a+b)}
が成り立ちます。これは、重積分などを介して証明できますが、ここでは認めて
おくことにします。
そのとき、\text{arcsin}(x)=\int_0^x\frac{1}{\sqrt{1-t^2}}dt なので、
\frac{\pi}{2}=\text{arcsin}(1)=\int_0^1\frac{1}{\sqrt{1-x^2}}dx となります。
また、この右辺を計算すると、
t=x^2 とすると、
\int_0^1\frac{1}{\sqrt{1-t}}\frac{dt}{2\sqrt{t}}=\frac{1}{2}\int_0^1\frac{dt}{\sqrt{t(1-t)}}=\frac{1}{2}B(\frac{1}{2},\frac{1}{2}) となります。
よって、B(\frac{1}{2},\frac{1}{2})=\pi が成り立ちます。
上の公式から、
B(\frac{1}{2},\frac{1}{2})=\frac{\Gamma(\frac{1}{2})\Gamma(\frac{1}{2})}{\Gamma(1)}=\Gamma(\frac{1}{2})^2
となり、
\Gamma(\frac{1}{2})=\sqrt{\pi}
がいえます。
この値と、公式 (\ast) から、
\Gamma(\frac{2n-1}{2}) (n=1,2,...) は\sqrt{\pi} の有理数倍ということがわかります。
\Gamma(s)=\int_0^\infty e^{-x}x^{s-1}dx
として定義されます。
この定義からすぐわかるように、s>0 においてこの積分は収束します。
s\le 0 ではこの積分 (x=0 での広義積分) は収束しません。
このとき、部分積分を使って、簡単に、
\Gamma(s+1)=s\Gamma(s)\ \ (\ast)
が成り立ち、また、\Gamma(1)=1 となるので、
n\in {\mathbb N} であるとき、
\Gamma(n)=(n-1)! であることがわかります。
また、\Gamma(s) を -1<s<0 のときにも、(\ast) の式を満たすような関数として
\Gamma(s)=\frac{\Gamma(s+1)}{s} として定義しておけば、
右辺は定義されているので、このような範囲の s に対しても一意的に
拡張することができます。おなじように、-2<s<-1 のときにも、値を定めることが
でき、-n<s<-n+1 のときに一般に、\Gamma(s) の値を帰納的に定めることができます。
このような関数も \Gamma(s) とかき、ガンマ関数と言います。
また、\lim_{s\to 0}\Gamma(s)=\lim_{s\to 0}\frac{\Gamma(s+1)}{s}
から、s=0 での値は無限に発散することがわかります。
\Gamma(s)=\frac{\Gamma(s+1)}{s} を使えば、無限に発散する状況は、s は負の整数
である場合と同じなので、この場合、同じく無限に発散します。
このように無限に発散する点のことを複素関数論では極(きょく)といいます。
つまり、実数関数としての \Gamma(s) の極は、非正なる整数全体ということ
になります。
また、ガンマ関数の他の公式を書いておくと、
\Gamma(s)\Gamma(1-s)=\frac{\pi}{\sin \pi s}
があります。これは、ガンマ関数の無限積表示などから得られます。
ガンマ関数の無限積表示に関しては、
2015年微積分II演習(第10回)(リンク)
にも書きました。
ベータ関数
ベータ関数 B(a,b) は、
B(a,b)=\int_0^1t^{a-1}(1-t)^{b-1}dt
として定義されます。
この関数は、重積分などを用いると、
B(a,b)=\frac{\Gamma(a)\Gamma(b)}{\Gamma(a+b)}
が成り立ちます。これは、重積分などを介して証明できますが、ここでは認めて
おくことにします。
そのとき、\text{arcsin}(x)=\int_0^x\frac{1}{\sqrt{1-t^2}}dt なので、
\frac{\pi}{2}=\text{arcsin}(1)=\int_0^1\frac{1}{\sqrt{1-x^2}}dx となります。
また、この右辺を計算すると、
t=x^2 とすると、
\int_0^1\frac{1}{\sqrt{1-t}}\frac{dt}{2\sqrt{t}}=\frac{1}{2}\int_0^1\frac{dt}{\sqrt{t(1-t)}}=\frac{1}{2}B(\frac{1}{2},\frac{1}{2}) となります。
よって、B(\frac{1}{2},\frac{1}{2})=\pi が成り立ちます。
上の公式から、
B(\frac{1}{2},\frac{1}{2})=\frac{\Gamma(\frac{1}{2})\Gamma(\frac{1}{2})}{\Gamma(1)}=\Gamma(\frac{1}{2})^2
となり、
\Gamma(\frac{1}{2})=\sqrt{\pi}
がいえます。
この値と、公式 (\ast) から、
\Gamma(\frac{2n-1}{2}) (n=1,2,...) は\sqrt{\pi} の有理数倍ということがわかります。
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