[場所1E501(月曜日5限)]
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今日はLangの線形代数の続きを読みました。
いくつか話がありましたが、
$w_{k+1}=a_1w_1+\cdots+a_kw_k$ となるので、$w_1,\cdots w_k$ が一次独立で
あることに反する。
ゆえに、 $a_{k+1},\cdots, a_m$ のうちゼロでないものが存在します。
ベクトルを並び替えて、そのような係数を $a_{k+1}$ とすることができます。
よって、
$$v_{k+1}=\frac{-a_1}{a_{k+1}}w_1+\cdots+\frac{-a_k}{a_{k+1}}w_k+\frac{1}{a_{k+1}}w_{k+1}+\frac{-a_{k+2}}{a_{k+1}}v_{k+2}+\cdots +\frac{-a_m}{a_{k+1}}v_m $$
となります。
よって、$v_{k+1}\in \langle w_1,\cdots, w_{k+1},v_{k+2},\cdots, v_m\rangle$
となり、これを続けることで、
$V=\langle w_1,\cdots, w_m\rangle $とすることができます。
このとき、$w_n\in V$ であるので、$w_n$ が $w_1,\cdots, w_m$ の一次結合で書くことが
でき、これは $w_1,\cdots, w_n$ が一次独立であることに反する。
ゆえに、 $w_1,\cdots, w_n$ は一次従属ということになります。
他に、基底であることの必要充分条件で、以下のものもあります。
定理
$\{v_1,\cdots, v_n\}$ が基底であることは、それらが、一次独立なベクトルの
集合の中で極大集合であることである。
$\{v_1,\cdots, v_n\}$ が一次独立な極大集合であるとは、それらがまず、一次独立であり、
任意の $v\in V$ に対して、$\{v,v_1,\cdots, v_n\}$ が $V$ が一次従属であること。
です。
(証明)
$V$ の基底であることは、$\{v_1,\cdots, v_n\}$ が一次独立であり、任意の $v\in V$ が
それらの一次結合でかけることですが、
もし、$\{v_1,\cdots, v_n\}$ が一次独立は極大集合であれば、
$c_0v+c_1v_1+\cdots+c_nv_n=0$ が成り立つが、
$c_0$ はゼロではない。もしゼロなら、$v_1,\cdots, v_n$ が一次独立であることから、
$\forall i$ に対して、$c_i=0$ であるから、$c_i=0$ ($i=0,1,\cdots,n$)
であるので、$\{v_1,\cdots, v_n\}$ が一次独立な極大集合であることに反する。
よって、$c_0\neq 0$ である。
ゆえに、$c_0$ で割って整理すると、$v$ は$v_1,\cdots, v_n$ の一次結合でかける。
つまり、$\{v_1,\cdots, v_n\}$ は $V$ の基底。
また、$\{v_1,\cdots, v_n\}$ が$V$ の基底であるとすると、
$\{v_1,\cdots, v_n\}$ は一次独立であり、$\forall v\in V$ に対して、
$v=c_1v_1+\cdots+c_nv_n$ とかけるが、これは、
$\{v,v_1,\cdots, v_n\}$ が一次従属であることを示している。
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今日はLangの線形代数の続きを読みました。
いくつか話がありましたが、
- 以下の定理について証明がありました。
定理
ベクトル空間 $V$ に対してその基底を $\{v_1,\cdots, v_m\}$ であるとする。
このとき、$\{w_1,\cdots, w_n\}$ が $V$ のベクトルとする。
もし、$n>m$ であれば、$\{w_1,\cdots, w_n\}$ は一次従属である。
このような定理は線形代数の中で幾度となく出てきます。
この定理の内容が証明を込みで理解し、
いつでも証明ができたり、使えたりすることは大変重要なことです。
にも書きましたが、
このときは、行列の言葉に直してから、その行列のどこかに、
ベクトルのが一次従属になるように係数が作れるという具体的
な連立一次方程式の解法に沿った内容でした。
ラングの証明は少し違います。
今回の授業では、この定理の証明を紹介してもらいました。
(ラングの証明)
$\{w_1,\cdots, w_n\}$ は一次独立であると仮定する。
仮定から、$V=\langle v_1,\cdots, v_m\rangle$ であるので、
$w_1=a_1v_1+\cdots+a_mv_m$ である。
ここで、$w_1\neq{\bf 0}$ であるので、この係数 $a_1,\cdots, a_m$ のどれかは$0$ ではない。
$v_1,\cdots, v_m$ を並び替えることによって、
$a_1\neq 0$ としてよい。
このとき、$v_1=\frac{1}{a_1}w_1-\frac{a_2}{a_1}v_2-\cdots -\frac{a_m}{a_1}v_m$ となるので、$v_1$ は $w_1,v_2,\cdots, v_m$ の線形和によってかける。
つまり、$V$ は $w_1,v_2,\cdots, v_m$ によって生成されます。
$\langle v_1,\cdots, v_m\rangle=\langle w_1,v_2,\cdots, v_m\rangle$
となります。
$$V=\langle w_1,\cdots, w_k,v_{k+1},\cdots, v_m\rangle$$
であるとします。
このとき、$w_{k+1}=a_1w_1+\cdots+a_kw_k+a_{k+1}v_{k+1}+\cdots +a_mv_m$
となる係数 $a_1,\cdots, a_m$ が存在します。
$a_{k+1},\cdots, a_m$ が全て $0$ であるとすると、$w_{k+1}=a_1w_1+\cdots+a_kw_k$ となるので、$w_1,\cdots w_k$ が一次独立で
あることに反する。
ゆえに、 $a_{k+1},\cdots, a_m$ のうちゼロでないものが存在します。
ベクトルを並び替えて、そのような係数を $a_{k+1}$ とすることができます。
よって、
$$v_{k+1}=\frac{-a_1}{a_{k+1}}w_1+\cdots+\frac{-a_k}{a_{k+1}}w_k+\frac{1}{a_{k+1}}w_{k+1}+\frac{-a_{k+2}}{a_{k+1}}v_{k+2}+\cdots +\frac{-a_m}{a_{k+1}}v_m $$
となります。
よって、$v_{k+1}\in \langle w_1,\cdots, w_{k+1},v_{k+2},\cdots, v_m\rangle$
となり、これを続けることで、
$V=\langle w_1,\cdots, w_m\rangle $とすることができます。
このとき、$w_n\in V$ であるので、$w_n$ が $w_1,\cdots, w_m$ の一次結合で書くことが
でき、これは $w_1,\cdots, w_n$ が一次独立であることに反する。
ゆえに、 $w_1,\cdots, w_n$ は一次従属ということになります。
他に、基底であることの必要充分条件で、以下のものもあります。
定理
$\{v_1,\cdots, v_n\}$ が基底であることは、それらが、一次独立なベクトルの
集合の中で極大集合であることである。
$\{v_1,\cdots, v_n\}$ が一次独立な極大集合であるとは、それらがまず、一次独立であり、
任意の $v\in V$ に対して、$\{v,v_1,\cdots, v_n\}$ が $V$ が一次従属であること。
です。
(証明)
$V$ の基底であることは、$\{v_1,\cdots, v_n\}$ が一次独立であり、任意の $v\in V$ が
それらの一次結合でかけることですが、
もし、$\{v_1,\cdots, v_n\}$ が一次独立は極大集合であれば、
$c_0v+c_1v_1+\cdots+c_nv_n=0$ が成り立つが、
$c_0$ はゼロではない。もしゼロなら、$v_1,\cdots, v_n$ が一次独立であることから、
$\forall i$ に対して、$c_i=0$ であるから、$c_i=0$ ($i=0,1,\cdots,n$)
であるので、$\{v_1,\cdots, v_n\}$ が一次独立な極大集合であることに反する。
よって、$c_0\neq 0$ である。
ゆえに、$c_0$ で割って整理すると、$v$ は$v_1,\cdots, v_n$ の一次結合でかける。
つまり、$\{v_1,\cdots, v_n\}$ は $V$ の基底。
また、$\{v_1,\cdots, v_n\}$ が$V$ の基底であるとすると、
$\{v_1,\cdots, v_n\}$ は一次独立であり、$\forall v\in V$ に対して、
$v=c_1v_1+\cdots+c_nv_n$ とかけるが、これは、
$\{v,v_1,\cdots, v_n\}$ が一次従属であることを示している。