[場所1E103(金曜日5限)]
今日は、
- n次元球体の体積
- グリーンの公式
- 平面上の領域の面積
についてやりました.
n次元球の体積
n次元球の体積
n次元球体の体積ですが、高木貞治の解析概論(P393)に基づいて一般化した、
V_{\alpha,n}(r)=\{(x_1,x_2,\cdots,x_n)\in {\mathbb R}^n||x_1|^{\alpha}+|x_2|^{\alpha}+\cdots+|x_n|^{\alpha}\le r^{\alpha}\}
なる領域の体積を求めました.\alpha=2 の場合が普通の球体の体積ということになります.
そのために、宿題の公式を使います.以下の条件を満たす n 次元四面体領域 \Delta_n
を x_1,x_2,\cdots,x_n\ge 0 かつ x_1+x_2+\cdots+x_n\le 1 を満たす領域とすると、
公式
\Delta_n において
\int\int_\cdots\int_{\Delta_n}x_1^{s_1-1}x_2^{s_2-1}\cdots x_{n}^{s_{n}-1}(1-x_1-x_2\cdots-x_{n})^{s_{n+1}-1}dx_1\cdots dx_{n}=\frac{\Gamma(s_1)\Gamma(s_2)\cdots \Gamma(s_{n+1})}{\Gamma(s_1+s_2+\cdots+s_{n+1})}
が成り立ちます.
この公式を用いて、上のように n次元球体を一般化した図形 V_{\alpha,n}(r) の
体積を求めます.
V_{\alpha,n}(r) の体積を |V_{\alpha,n}(r)| とします.
D を V_{\alpha,n-1}(r) の x_1,x_2\cdots x_{n-1}\ge 0 の部分とすると、
|V_{\alpha,n}(r)|=2^n\int\int\cdots\int_D(r^\alpha-|x_1|^\alpha-|x_2|^\alpha-\cdots-|x_{n-1}|^\alpha)^{\frac{1}{\alpha}}dx_1dx_2\cdots dx_{n-1}
となり、X_i=|\frac{x_i}{r}|^\alpha と変数変換すると、X_1,X_2,\cdots,X_{n-1}\ge 0 なる領域においてヤコビアンは、
\frac{\partial (x_1,\cdots,x_{n-1})}{\partial(X_1,X_2,\cdots,X_{n-1})}=\det\begin{pmatrix}r\frac{1}{\alpha}X_1^{\frac{1}{\alpha}-1}&0&\cdots&0\\0&r\frac{1}{\alpha}X_2^{\frac{1}{\alpha}-1}&\cdots&0\\0&\cdots&\cdots&0\\0&\cdots&0&r\frac{1}{\alpha}X_{n-1}^{\frac{1}{\alpha}-1}\end{pmatrix}=(\frac{r}{\alpha})^{n-1}(X_1\cdots X_{n-1})^{\frac{1}{\alpha}-1}
となり、V_{\alpha,n}(r) の値は
よって、n次元球体の体積は、
|V_{2,n}(r)|=\frac{(2r)^n}{n2^{n-1}}\frac{\sqrt{\pi}^n}{\Gamma(\frac{n}{2})}=\frac{2r^n}{n}\frac{\pi^\frac{n}{2}}{\Gamma(\frac{n}{2})}=\begin{cases}\frac{\pi^{\frac{n}{2}}2^{\frac{n}{2}}}{2\cdot 4\cdot 6\cdots n}r^n&n\text{が偶数}\\\frac{\pi^{\frac{n-1}{2}}2^{\frac{n+1}{2}}}{1\cdot 3\cdot 5\cdots n}&n\text{が奇数}\end{cases}
となります.他にも、アステロイドの内部の面積は、n=2, \alpha=\frac{2}{3} とすればよく、
V_{\frac{2}{3},2}(r)=\frac{(2r)^2}{\frac{4}{3}}\frac{\Gamma(\frac{3}{2})^2}{\Gamma(3)}=\frac{3\pi}{8}r^2
となります.
線積分とグリーンの定理
線積分とは、平面上の曲線 C に沿って、P(x,y)dx+Q(x,y)dy を積分することで、
\int_C(P(x,y)dx+Q(x,y)dy)
とかきます.計算の仕方は、曲線 C のパラメータ表示 C=C(t)\ \ (t_0\le t\le t_1) を用意して、
C(t)=(x(t),y(t)) とすると、
\int_{t_0}^{t_1}\left(P(x(t),y(t))\frac{dx(t)}{dt}+Q(x(t),y(t))\frac{dy(t)}{dt}\right)dt
として計算します.この計算結果は、パラメータ表示の取り方に依らないので、曲線 C と P(x,y)dx+Q(x,y)dy にしかよりません.
この、関数 P,Q も C において定義されていればよく、平面全体の関数である必要はありません.
グリーンの定理(公式)
C を交わらない閉曲線とする(始点と終点が一致する).その内部を D とする.
P(x,y),Q(x,y) が D 上で定義された関数だとすると、
\int_C(P(x,y)dx+Q(x,y)dy)=\int\int_{D}\left(\frac{\partial Q}{\partial x}-\frac{\partial P}{\partial y}\right)dxdy
と計算される.
この定理により、平面上の閉曲線上の線積分は、その内部の重積分として計算することができることがわかります.
平面上の領域 D においてその境界を C とすると
D の面積を S(D) としてグリーンの定理を用いると
S(D)=\int_Ddxdy=\int_D(1-0)dxdy=\int_Cxdy
S(D)=\int_D\left(\frac{1}{2}-(-\frac{1}{2})\right)dxdy=\frac{1}{2}\int_C(xdy-ydx)
として線積分によって計算をすることができます.
\Delta_n において
\int\int_\cdots\int_{\Delta_n}x_1^{s_1-1}x_2^{s_2-1}\cdots x_{n}^{s_{n}-1}(1-x_1-x_2\cdots-x_{n})^{s_{n+1}-1}dx_1\cdots dx_{n}=\frac{\Gamma(s_1)\Gamma(s_2)\cdots \Gamma(s_{n+1})}{\Gamma(s_1+s_2+\cdots+s_{n+1})}
が成り立ちます.
この公式を用いて、上のように n次元球体を一般化した図形 V_{\alpha,n}(r) の
体積を求めます.
V_{\alpha,n}(r) の体積を |V_{\alpha,n}(r)| とします.
D を V_{\alpha,n-1}(r) の x_1,x_2\cdots x_{n-1}\ge 0 の部分とすると、
|V_{\alpha,n}(r)|=2^n\int\int\cdots\int_D(r^\alpha-|x_1|^\alpha-|x_2|^\alpha-\cdots-|x_{n-1}|^\alpha)^{\frac{1}{\alpha}}dx_1dx_2\cdots dx_{n-1}
となり、X_i=|\frac{x_i}{r}|^\alpha と変数変換すると、X_1,X_2,\cdots,X_{n-1}\ge 0 なる領域においてヤコビアンは、
\frac{\partial (x_1,\cdots,x_{n-1})}{\partial(X_1,X_2,\cdots,X_{n-1})}=\det\begin{pmatrix}r\frac{1}{\alpha}X_1^{\frac{1}{\alpha}-1}&0&\cdots&0\\0&r\frac{1}{\alpha}X_2^{\frac{1}{\alpha}-1}&\cdots&0\\0&\cdots&\cdots&0\\0&\cdots&0&r\frac{1}{\alpha}X_{n-1}^{\frac{1}{\alpha}-1}\end{pmatrix}=(\frac{r}{\alpha})^{n-1}(X_1\cdots X_{n-1})^{\frac{1}{\alpha}-1}
となり、V_{\alpha,n}(r) の値は
|V_{\alpha,n}(r)|=2^n\int\int\cdots\int_D(r^\alpha-|x_1|^\alpha-|x_2|^\alpha-\cdots-|x_{n-1}|^\alpha)^{\frac{1}{\alpha}}dx_1dx_2\cdots dx_{n-1}
=2^n\int\int\cdots\int_{\Delta_{n-1}}r(1-X_1-X_2-\cdots X_{n-1})^{\frac{1}{\alpha}}(\frac{r}{\alpha})^{n-1}(X_1\cdots X_{n-1})^{\frac{1}{\alpha}-1}dX_1dX_2\cdots dX_{n-1}
=2^n\int\int\cdots\int_{\Delta_{n-1}}r(1-X_1-X_2-\cdots X_{n-1})^{\frac{1}{\alpha}}(\frac{r}{\alpha})^{n-1}(X_1\cdots X_{n-1})^{\frac{1}{\alpha}-1}dX_1dX_2\cdots dX_{n-1}
=\frac{(2r)^n}{\alpha^{n-1}}\int\cdots\int_{\Delta_{n-1}}X_1^{\frac{1}{\alpha}-1}X_2^{\frac{1}{\alpha}-1}\cdots X_{n-1}^{\frac{1}{\alpha}-1}(1-X_1-\cdots-X_{n-1})^{\frac{1}{\alpha}}dX_1dX_2\cdots dX_{n-1}
=\frac{(2r)^{n}}{\alpha^{n-1}}\frac{\Gamma(\frac{1}{\alpha})\Gamma(\frac{1}{\alpha})\cdots\Gamma(\frac{1}{\alpha}+1)}{\Gamma(\frac{1}{\alpha}+\frac{1}{\alpha}+\cdots+\frac{1}{\alpha}+1)}=\frac{(2r)^{n}}{\alpha^{n}}\frac{\Gamma(\frac{1}{\alpha})^{n}}{\frac{n}{\alpha}\Gamma(\frac{n}{\alpha})}=\frac{(2r)^{n}}{n\alpha^{n-1}}\frac{\Gamma(\frac{1}{\alpha})^n}{\Gamma(\frac{n}{\alpha})}
よって、n次元球体の体積は、
|V_{2,n}(r)|=\frac{(2r)^n}{n2^{n-1}}\frac{\sqrt{\pi}^n}{\Gamma(\frac{n}{2})}=\frac{2r^n}{n}\frac{\pi^\frac{n}{2}}{\Gamma(\frac{n}{2})}=\begin{cases}\frac{\pi^{\frac{n}{2}}2^{\frac{n}{2}}}{2\cdot 4\cdot 6\cdots n}r^n&n\text{が偶数}\\\frac{\pi^{\frac{n-1}{2}}2^{\frac{n+1}{2}}}{1\cdot 3\cdot 5\cdots n}&n\text{が奇数}\end{cases}
となります.他にも、アステロイドの内部の面積は、n=2, \alpha=\frac{2}{3} とすればよく、
V_{\frac{2}{3},2}(r)=\frac{(2r)^2}{\frac{4}{3}}\frac{\Gamma(\frac{3}{2})^2}{\Gamma(3)}=\frac{3\pi}{8}r^2
となります.
線積分とグリーンの定理
線積分とは、平面上の曲線 C に沿って、P(x,y)dx+Q(x,y)dy を積分することで、
\int_C(P(x,y)dx+Q(x,y)dy)
とかきます.計算の仕方は、曲線 C のパラメータ表示 C=C(t)\ \ (t_0\le t\le t_1) を用意して、
C(t)=(x(t),y(t)) とすると、
\int_{t_0}^{t_1}\left(P(x(t),y(t))\frac{dx(t)}{dt}+Q(x(t),y(t))\frac{dy(t)}{dt}\right)dt
として計算します.この計算結果は、パラメータ表示の取り方に依らないので、曲線 C と P(x,y)dx+Q(x,y)dy にしかよりません.
この、関数 P,Q も C において定義されていればよく、平面全体の関数である必要はありません.
グリーンの定理(公式)
C を交わらない閉曲線とする(始点と終点が一致する).その内部を D とする.
P(x,y),Q(x,y) が D 上で定義された関数だとすると、
\int_C(P(x,y)dx+Q(x,y)dy)=\int\int_{D}\left(\frac{\partial Q}{\partial x}-\frac{\partial P}{\partial y}\right)dxdy
と計算される.
この定理により、平面上の閉曲線上の線積分は、その内部の重積分として計算することができることがわかります.
平面上の領域 D においてその境界を C とすると
D の面積を S(D) としてグリーンの定理を用いると
S(D)=\int_Ddxdy=\int_D(1-0)dxdy=\int_Cxdy
S(D)=\int_D\left(\frac{1}{2}-(-\frac{1}{2})\right)dxdy=\frac{1}{2}\int_C(xdy-ydx)
として線積分によって計算をすることができます.
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