[場所1E103(金曜日5限)]
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今日は
数列の収束定理
数列の収束判定で最も有名なものを一つだけ上げておきました。
これは、実数の完備性(連続性)と言えるものと同じものです。
定理
上に有界な単調増加数列は収束する。
下に有界な単調減少数列は収束する。
例題2-5
次の漸化式で定まる数列の収束をいえ
a_1=1,\ \ a_{n+1}=\frac{3a_n+2}{a_n+1}
a_{n+1}-a_n=\frac{3a_n+2}{a_n+1}-\frac{3a_{n-1}+2}{a_{n-1}+1}=\frac{a_n-a_{n-1}}{(a_n+1)(a_{n-1}+1)}
となり、a_2-a_1=\frac{5}{2}-1=\frac{3}{2} となるので、
a_n が正の数列であることから、帰納的に、a_nは 単調増加。
また、a_{n+1}=3-\frac{1}{a_n+1}<3 なので、数列 a_n は収束する。
例題2-5の次の問題も同じように帰納法で示してください。
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今日は
- 上限・下限
- 実数の性質
- 数列の収束定理
上限・下限
E を{\mathbb R}の部分集合で、空集合でないものとします。
このとき、
E の上界を S=\{y|x\le y,\forall x\in E\} として定義します。また、
E の下界を T=\{y|y\le x,\forall x\in E\} として定義します。
ここで、E の上限を \sup(E)=\min S として定義します。
また、E の下限を \inf(E)=\max T として定義します。
のちのために、この y が上界であることの否定命題を作っておけば、
y が E の上界でないとは、
\exists t\in E に対して y<t となる。
ということです。下界であることの否定命題も同じように作ることができます。
ここで今日は、\sup(E) を求めるための道具を与えました。
s=\sup(E) であることは、次の[1],[2]と必要十分です。
[1] \forall x\in E に対して、x\le s である。
[2] \forall s’<s に対して、s’<t<s となるt\in E が存在する。
授業でも述べましたが、[1] は、s が E の上界であることを言っていて、
[2] は、s より、少しでも下の s’ は上界ではないということ(結局 s が上界として最小であること)を言っています。
例題2-3は、この2条件が必要十分条件であることを示す問題です。
以下宿題の方は、この証明を見ながら作ってください。
まず、s=\min(S) であることは、
(A) s\in S であり、
(B) 任意の x\in S に対して、 s\le x となる
ということと同値です。
宿題も下を見ながら解いてください。
(同値性の証明)
(A),(B) \Rightarrow [1],[2]について
(A), (B) が成り立つとする。
(A)から、s は E の上界の元である。
よって、\forall x\in E に対して、x\le s が成り立つ。ゆえに[1]が成り立つ。
(B)が成り立つとする。
ここで、s’<s となる任意の元 s’ が E の上界であるとする。
(B) から、s\le s' が成り立つが、これは、s’<s であることに反する。
よって、s’<s となる任意の元は E の上界ではない。
つまり、s’<\exists\ t に対して、t\in E となる(これは s’ が E の上界であることの否定)。
ゆえに[2]が成り立つ。
ここで、s’<s となる任意の元 s’ が E の上界であるとする。
(B) から、s\le s' が成り立つが、これは、s’<s であることに反する。
よって、s’<s となる任意の元は E の上界ではない。
つまり、s’<\exists\ t に対して、t\in E となる(これは s’ が E の上界であることの否定)。
ゆえに[2]が成り立つ。
(A), (B) \Leftarrow [1],[2] について。
[1],[2]を仮定する。s\in S であり、任意の x\in S に対して、s\le x であることを
示せばよいことになります。
まず、[1] の条件と上界の定義から、s が S の上界であることがわかります。
また、任意の x\in S は E の上界なので、\forall y\in E に対して、y\le x となります。
ここで、\exists\ x\in S が x<s であるとすると、[2] から、ある E の元 t が存在して、x<t<sとなる。これは、x は E の上界であることに反する。
よって、\forall x\in S ならば、s\le x となる。これは(B) を示している。
実数の性質
上の実数の部分集合の、上限と下限を使って数の性質としてまず、ここではアルキメデスの原理を上げておきます。
アルキメデスの原理
任意の a>0,b に対して、na>b となる自然数 n が存在する。
これを認めると、実数について次の性質が導かれます。
実数の稠密性
任意の \alpha,\beta\in{\mathbb R} に対して、\alpha<\beta なら、\alpha<\gamma<\beta となる実数 \gamma\in {\mathbb R} が存在する。
また、この \gamma の部分を有理数、無理数としても成り立ちます。これは、有理数の稠密性、無理数の稠密性といいます。
例題2-4
\sup(0,1)=1 であることを示します。
ちなみに、(0,1)=\{x|0<x<1\} です。
まず、[1]で、1 が (0,1) の上界であることをいいます。
任意の (0,1) の元 x は、0<x<1 ですから、1 が (0,1) の上界であることがわかります。
また、任意の x<1 の元をとると、x<t<1 となるような t\in (0,1) が存在することを
示します。そのために、実数の稠密性を用います。
ここで、\max\{x,0\} をとります。ここで \max\{x,0\} は、x,0 のうち、大きい方を取りなさいという関数です。もし同じならその数そのものをとります。
そうすると、0\le \max\{x,0\} であり、実数の稠密性で、
\max\{x,0\}<t<1 となる t をとっておけば、t\in (0,1) であることがわかります。
ゆえに、x<t<1 となる、 t\in (0,1) を取れたことになるので、[2] が成り立ち、
1 は、(0,1) の上限つまり、\sup(0,1)=1 であることがわかります。
数列の収束判定で最も有名なものを一つだけ上げておきました。
これは、実数の完備性(連続性)と言えるものと同じものです。
定理
上に有界な単調増加数列は収束する。
下に有界な単調減少数列は収束する。
例題2-5
次の漸化式で定まる数列の収束をいえ
a_1=1,\ \ a_{n+1}=\frac{3a_n+2}{a_n+1}
a_{n+1}-a_n=\frac{3a_n+2}{a_n+1}-\frac{3a_{n-1}+2}{a_{n-1}+1}=\frac{a_n-a_{n-1}}{(a_n+1)(a_{n-1}+1)}
となり、a_2-a_1=\frac{5}{2}-1=\frac{3}{2} となるので、
a_n が正の数列であることから、帰納的に、a_nは 単調増加。
また、a_{n+1}=3-\frac{1}{a_n+1}<3 なので、数列 a_n は収束する。
例題2-5の次の問題も同じように帰納法で示してください。
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