Loading web-font TeX/Main/Regular

2015年11月22日日曜日

トポロジー入門演習(第6回)

[場所1E103(月曜日4限)]

HPに行く.

今日はトポロジー演習を行いました。

相対位相

相対位相が位相となるという問題を2回やりました.

相対位相を定義します.

位相空間 (X,{\frak T}) と部分集合 Y\subset X に対して
{\frak T}\cap Y=\{U\cap Y|U\in \frak{T}\}

とすると、{\frak T}\cap YY の位相を与えます.

(Y,{\frak T}\cap Y) を相対位相と言います.

相対位相は部分集合の位相のことですが、
Y において開集合であることと、それが、X において開集合であることとは違います.

例えば、
X={\mathbb R}^2 として、
Y=\{(x,y)\in {\mathbb R}^2|x^2+y^2\le 1\} とします.このとき、
U=Y\cap \{x>0\}=\{(x,y)\in{\mathbb R}^2|x^2+y^2\le 1,x>0\} とすると、

定義から、UY の開集合です

しかし、この集合の補空間の x>0 の部分から Ux^2+y^2=1 のある点に近づくようにします.例えば、
\left(\frac{1}{\sqrt{2}}+\frac{1}{n},\frac{1}{\sqrt{2}}+\frac{1}{n}\right)

なる点列を取ります.
そうすると、U の補空間において収束しませんので、{\mathbb R}^2-U は閉集合ではありません.よって、UX={\mathbb R}^2 の開集合ではないということになります.


これは、Y{\mathbb R}^2 が開集合ではないということから由来します.また、部分集合 YX の開集合であるなら、Y 上の相対位相において、Y の開集合は、 X の開集合にもなります.また、X の開集合は、Y に制限すれば、Y の開集合になります.

同じように、相対位相において閉集合であるかどうかにおいては、 YX の閉集合であれば、 Y の閉集合は X の閉集合になるし、X の閉集合を Y に制限すれば Y 上の閉集合になります.


部分集合がもつ位相は、相対位相だけとは限りません.全体の空間 (X,{\frak T}) の位相を無視すれば、いくらでも作ることができます.

例えば、有理数全体の空間 {\mathbb Q} には、離散位相、つまり、{\mathbb Q} を並び替えた、 {\mathbb N} の間の全単射
{\mathbb Q}\to {\mathbb N}

がありますが、{\mathbb N} 上の離散位相を {\mathbb Q} に持ってくることができます.

これは、{\mathbb Q}\subset {\mathbb R} の相対位相としての位相は異なります.
どちらも距離空間ですが、お互い同値ではありません.


遺伝性

遺伝性というのは、位相空間 (X,{\frak T}) の性質がその相対位相にも引き継がれるかということです.引き継がれる場合、遺伝性をもつ(遺伝的)といいます.

第一可算(各点において可算近傍基を持つこと)であることは、遺伝的です.
また、第二可算(可算個の開基をもつこと)も遺伝的です.

可分であることは、遺伝的ではありません.
例えば、こちらにあるように、ゾルゲンフライ平面は、可分ですが、その部分集合で、可分とならないような部分空間を作る事ができます.
ですので、可分であることは遺伝的ではないことになります.
可分ではない空間は、{\mathbb R} 上の離散空間があります.


平面上の部分集合

{\mathbb R}^2 上の部分集合には通常の距離空間を誘導することができます.

例えば、円周 S^1=\{(x,y)\in{\mathbb R}^2|x^2+y^2=1\} には相対位相を入れることができますが、これは {\mathbb R}\to S^1 において、\varphi:{\mathbb R}\ni\theta\mapsto (\cos\theta,\sin\theta)\in {\mathbb R} のように
写像をつくると、この S^1 上の集合上の相対位相は、\varphi によって、
{\mathbb R} 上の通常の距離位相によって\varphi は連続になります.
つまり、S^1 上の通常の距離位相は相対位相と同相になっています.


このように、平面上に(少なくとも滑らかに)埋め込まれた閉集合は、相対位相と、その
閉集合に入れた通常の距離位相が同相になります.

例えば、連続関数 y=f(x) があったときに、
\{(x,f(x))\in{\mathbb R}^2|x\in{\mathbb R}\}\subset {\mathbb R}^2


上の相対位相は、{\mathbb R} と同相になります.

0 件のコメント:

コメントを投稿