[場所1E501(月曜日5限)]
4/22から外書輪講の輪講が始まりました。
今回は素数が無限個あることの証明です。
定理
素数は無限個存在する。
(ユークリッドの証明)
素数が有限個とする。
\{p_1,p_2,\cdots, p_n\}
が素数のすべての集合とする。
このとき、
n=p_1p_2\cdots p_n+1 という自然数を考える。
この数 n の任意の素因数を p とする。
p の n このどれかになすはずである。
p_1p_2\cdots p_n+1=px とすると、
px-p_1p_2\cdots p_n=1 であり、左辺は p で割り切れる。
よって、右辺も p 割り切れる必要がある。
しかし、1 はこのどの素数の倍数ではないので、矛盾する。(証明終了)
次は微積分を使う証明でした。
(オイラーの証明)
\pi(x)=\#\{p\le x|p:\text{prime}\}
という関数を考える。
まず、関数 \frac{1}{t} の 1 から x までの積分と、それまでの
短冊領域での面積を比較することで、
\log x\le 1+\frac{1}{2}+\frac{1}{3}+\cdots +\frac{1}{n}
が成り立つ。
\text{(右辺)}\le \sum_{(\ast)}\frac{1}{m}
となります。
ただし、この最後の和の (\ast) の意味は、
1 から n までに登場する素数の倍数となる数 m 全体の和をとること
を意味するとします。
そのような集合には、1から n までの数は含まれているので、
最後の不等式が成り立ちます。
この\sum_{(\ast)} を計算すると、
\sum_{p\in {\mathbb P},p\le x}\sum_{k\ge 0}\frac{1}{p^k}
となります。ここで {\mathbb P} は素数の集合。
よって、
\log x\le \prod_{p\in {\mathbb P},p\le x}\frac{1}{1-\frac{1}{p}}= \prod_{p\in {\mathbb P},p\le x}\frac{p}{p-1}
=\prod_{k=1}^{\pi(x)}\frac{p_k}{p_k-1}
が成り立ちます。
ここで、p_1,p_2,\cdots, p_n は素数を順番に並べた数列。
\frac{p_k}{p_k-1}=1+\frac{1}{p_k-1}\le 1+\frac{1}{k}=\frac{k+1}{k}
となる。
よって、
\log x\le \prod_{k=1}^{\pi(x)}\frac{k+1}{k}=\pi(x)+1
となり、\log x が無限に発散する関数なので、\pi(x) も無限に発散する
関数となる。
つまり、素数は無限個ある。
(証明終了)
証明で登場した \pi(x) は、実数上の実数を値にもつ関数で、
素数が来たら1上がり、それ以外の実数では定数になるような関数です。
一般にこの関数は \pi の字を用いて、\pi-関数と言ったりもします。
この関数の増大度に関する素数定理が有名です。
3人目は、ゴールドバッハの証明です。
これも鮮やかです。
(ゴールドバッハの証明)
フェルマー数を F_n=2^{2^n}+1 と定義する。
このとき、任意の2つのフェルマー数は互いに素であることを示せば良い。
\prod_{k=0}^{n-1}F_k=F_n-2 であることを証明する。
帰納法により証明する。
n=1 の場合は、
F_0=3 かつF_1=5 であるから、
F_0=F_1-2 として成立する。
この式が n まで正しいとする。
\prod_{k=0}^{n}F_k=(\prod_{k=0}^{n-1}F_k)F_n=(F_n-2)F_n
=(2^{2^n}-1)(2^{2^n}+1)=2^{2^{n+1}}-1=F_{n+1}-2
よって、n+1 の場合も正しい。
よって、任意の自然数 n に対して、\prod_{k=0}^{n-1}F_k=F_n-2
が正しい。
もし、n> m として、F_n F_m 公約素因数 p を持つとする。
このとき、F_n-\prod_{k=0}^{n-1}F_k=2 であり、
この左辺は p で割り切れる。
よって、右辺も p で割り切れる。よって p は 2 でないといけない。
しかし、一般に、フェルマー数は奇数なので 2 を因数に持つことはないので矛盾する。
よって n>m に対して F_n,F_m は公約素因数を持たない。つまり互いに素である。
数列 F_1,F_2,\cdots を求めるたび毎に新しい素数が素因数として現れる。
フェルマー数は無限数列であるので、素数は少なくとも無限個あることがわかる。(証明終了)
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