[場所1E102(水曜日5限)]
微積分演習が始まりました。
広義積分から始まります。
広義積分
積分区間が無限区間であったり、積分区間に被積分関数が
定義されない(値の求まらない)点が含まれている場合の積分を広義積分いいます。
定義されない(値の求まらない)点が含まれている場合の積分を広義積分いいます。
例えば、
\int_0^\infty e^{-x}dx
のような積分のことを言います。
また、積分区間に定義されていない点がある積分とは、
\int_0^1\frac{1}{\sqrt{x}}dx
などの積分ことで、たしかに、被積分関数 \frac{1}{\sqrt{x}} は x=0 で値を持ちません。
また、\int_0^\infty e^xdx などを考えると、
このような関数は x=\infty で関数が無限大に発散してしまうので、
積分も無限大に発散して意味のないものになってしまいます。
積分も無限大に発散して意味のないものになってしまいます。
しかし、
\int_0^\infty e^{-x}dxは
\lim_{R\to \infty}\int_0^R e^{-x}dx=\lim_{R\to \infty}\left[-e^{-x}\right]_0^R=\lim_{R\to \infty}(-e^{-R}+1)=1
のようにして求めることができます。
このように、極限が存在して積分を求めることができるとき、
広義積分は収束するもしくは、広義積分が存在するといいます。
また、広義積分が収束しない場合、広義積分は発散する、
もしくは広義積分は存在しないといいます。
上の例のように無限大で 0 に収束するような関数でないと、広義積分は収束
しませんが、被積分関数が無限大で0に収束する関数だからといって
広義積分が収束するとはかぎりません。
例えば、\frac{1}{x} は無限大で 0 に収束しますが、
\int_1^\infty\frac{1}{x}dx=\lim_{R\to \infty }\int_1^R\frac{1}{x}dx=\lim_{R\to \infty}\left[\log x\right]_1^R=\lim_{R\to \infty}\log R=\infty
となり、広義積分は収束しません。
同様に
\int_0^1\frac{1}{x}dx=\lim_{R\to 0}\left[\log x\right]_R^1=\lim_{R\to 0}(-\log R)=\infty
となって、\int_0^1\frac{1}{x}dx はx=0 でも収束しません。
広義積分が収束するかどうかをどのようにして判定したらよいでしょうか?
広義積分の収束判定法
実際値を求めることが難しくても、広義積分が収束することはわかる
場合があります。それは次のようにして判定します。
広義積分
\int_a^bf(x)dx
があったとします。
もし、|f(x)|\le g(x) なる関数 g(x) があり、\int_a^bg(x)dx が広義積分可能であれば、
\int_a^bf(x)dx は広義積分可能となります。
これを優関数法といいます。
同じように、|f(x)|\ge g(x)\ge 0 となる関数 g(x) が存在して、
\int_a^bg(x)dx
が発散する場合、
\int_a^bf(x)dx
も発散します。
例えば、広義積分 \int_0^1\frac{\sin x}{\sqrt{x^3}}dx を考えます。
0<x \le 1 において |\sin x|\le x が成り立ちます
よって、|\frac{\sin x}{\sqrt{x^3}}|\le \frac{x}{\sqrt{x^3}}=\frac{1}{\sqrt{x}}
となり、\int_0^1\frac{1}{\sqrt{x}}dx=\left[2 x^{\frac{1}{2}}\right]_0^1=2
となります。
つまり、\int_0^1\frac{1}{\sqrt{x}}dx は広義積分として収束するので、
広義積分 \int_0^1\frac{\sin x}{\sqrt{x^3}}dx は収束します。
ここで、|\sin x|\le 1 という不等式は使えません。そうすると、
\int_0^1\frac{1}{\sqrt{x^3}}dx が広義積分として収束することを
示さなねばならず、実際、これは収束しないのです。
\int_0^1\frac{1}{x^\alpha}dx が収束するかどうかは、実際計算してみることで、
\int_0^1\frac{1}{x^\alpha}dx=\begin{cases}\text{収束する}&\alpha<1\\\text{発散する}&\alpha\ge 1\end{cases}
のようにしてわかります。
おなじように、無限区間の場合にも考えると、
\int_1^\infty \frac{1}{x^\alpha}dx=\begin{cases}\text{収束する}&\alpha>1\\\text{発散する}&\alpha\le 1\end{cases}
となります。
多くの場合、このようなべき乗の関数と比べることによって広義積分が収束する
ことを証明をするということを覚えておきましょう。
のようにして求めることができます。
このように、極限が存在して積分を求めることができるとき、
広義積分は収束するもしくは、広義積分が存在するといいます。
また、広義積分が収束しない場合、広義積分は発散する、
もしくは広義積分は存在しないといいます。
上の例のように無限大で 0 に収束するような関数でないと、広義積分は収束
しませんが、被積分関数が無限大で0に収束する関数だからといって
広義積分が収束するとはかぎりません。
例えば、\frac{1}{x} は無限大で 0 に収束しますが、
\int_1^\infty\frac{1}{x}dx=\lim_{R\to \infty }\int_1^R\frac{1}{x}dx=\lim_{R\to \infty}\left[\log x\right]_1^R=\lim_{R\to \infty}\log R=\infty
となり、広義積分は収束しません。
同様に
\int_0^1\frac{1}{x}dx=\lim_{R\to 0}\left[\log x\right]_R^1=\lim_{R\to 0}(-\log R)=\infty
となって、\int_0^1\frac{1}{x}dx はx=0 でも収束しません。
広義積分が収束するかどうかをどのようにして判定したらよいでしょうか?
広義積分の収束判定法
実際値を求めることが難しくても、広義積分が収束することはわかる
場合があります。それは次のようにして判定します。
広義積分
\int_a^bf(x)dx
があったとします。
もし、|f(x)|\le g(x) なる関数 g(x) があり、\int_a^bg(x)dx が広義積分可能であれば、
\int_a^bf(x)dx は広義積分可能となります。
これを優関数法といいます。
同じように、|f(x)|\ge g(x)\ge 0 となる関数 g(x) が存在して、
\int_a^bg(x)dx
が発散する場合、
\int_a^bf(x)dx
も発散します。
例えば、広義積分 \int_0^1\frac{\sin x}{\sqrt{x^3}}dx を考えます。
0<x \le 1 において |\sin x|\le x が成り立ちます
よって、|\frac{\sin x}{\sqrt{x^3}}|\le \frac{x}{\sqrt{x^3}}=\frac{1}{\sqrt{x}}
となり、\int_0^1\frac{1}{\sqrt{x}}dx=\left[2 x^{\frac{1}{2}}\right]_0^1=2
となります。
つまり、\int_0^1\frac{1}{\sqrt{x}}dx は広義積分として収束するので、
広義積分 \int_0^1\frac{\sin x}{\sqrt{x^3}}dx は収束します。
ここで、|\sin x|\le 1 という不等式は使えません。そうすると、
\int_0^1\frac{1}{\sqrt{x^3}}dx が広義積分として収束することを
示さなねばならず、実際、これは収束しないのです。
\int_0^1\frac{1}{x^\alpha}dx が収束するかどうかは、実際計算してみることで、
\int_0^1\frac{1}{x^\alpha}dx=\begin{cases}\text{収束する}&\alpha<1\\\text{発散する}&\alpha\ge 1\end{cases}
のようにしてわかります。
おなじように、無限区間の場合にも考えると、
\int_1^\infty \frac{1}{x^\alpha}dx=\begin{cases}\text{収束する}&\alpha>1\\\text{発散する}&\alpha\le 1\end{cases}
となります。
多くの場合、このようなべき乗の関数と比べることによって広義積分が収束する
ことを証明をするということを覚えておきましょう。
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