[数学1 クラス対象(金曜日5限)]
HPに行く.
今日は試験を行い、採点を行いました.
各問題における得点率は下のようになりました.
75点満点
受験者:20人
平均点:33点
最高得点:65点
40点以上:9人
問題ごとの得点率です.
思ったより出来ていたようです.
「75分しかないのに、頑張って7問も作ってしまった」とうちの人に言ったら「バカじゃないの?」と言われました...しかし、直前で少々問題をやさしくしたり削ったりしましたが大体そのままにしました.
しかし、中には最高で6問解いてくれる人もいました.すごいですね.4問目を解いている人は一人だけでした.
以下解答です.
問題1
関数が連続であることを示す問題です.
原点以外では連続関数の合成や和、積、商なので連続です.原点での連続性の示し方は、原点に向かう任意の点列が収束すればよいです.任意の原点に収束する点列を (x_n,y_n)=(r_n\cos\theta_n,r_n\sin\theta_n)\ \ (r_n\to 0) とすると、
|f(x_n,y_n)|=|\frac{2r_n^2\cos\theta_n\sin\theta_n}{r_n\sqrt{1+\sin^2\theta_n}}|=2r_n\frac{|\cos\theta_n\sin\theta_n|}{\sqrt{1+\sin^2\theta_n}}\le 2r_n\to 0
ゆえに任意の原点に収束する点列において、f(x,y) は0 に収束する.
よって、f(x,y) は原点において連続である.
問題2
この問題はほとんどの人が手をつけており、15点取った人も多かったです.
(1) 偏微分が計算できれば出来ていますが、何か?勘違いした人もいました.
f_x=y(1-4x-3y),f_y=x(1-2x-6y) であり、f_x=f_y=0 なる方程式を解くと、
(x,y)=(0,0),(0,1/3),(1/6,1/9),(1/2,0)
となります.
方程式を解くことが難しかった人もいたようですが、
x,yがどちらかが0 であるとき、それを方程式に入れて計算すれば、もう一つの変数が出ますし、どちらも 0 出ないときは f_x/y=0,f_y/x=0 を計算すれば、連立一次方程式なので
\begin{cases}4x+3y=1\\2x+6y=1\end{cases}
は線形代数で解けます.
(2) ヘッセ行列は H=\begin{pmatrix}f_{xx}&f_{xy}\\f_{yx}&f_{yy}\end{pmatrix} なる行列ですが、計算すると \begin{pmatrix}-4y&1-4x-6y\\1-4x-6y&-6x\end{pmatrix}
となり、ヘッシアンは |H|=-1 + 8 x - 16 x^2 + 12 y - 24 x y - 36 y^2 となります.
(3) (1) の点において |H| を計算をすれば、それぞれ、-1,-1,1/3,-1 となります.
|H|<0 であれば臨界点は鞍点ですので極値ではありません.|H|>0 であれば、臨界点は極値となります.|H|>0 であるときは、(x,y)=(1/6,1/9) であり、極値は f(1/6,1/9)=1/162 となる.
問題3
条件付きの臨界点を求める問題です.
(1) ラグランジュの未定乗数法を使います. H=x^2-xy-\lambda(x^2-xy-y^2+1) として、
条件の下での臨界点は H_x=0,H_y=0,H_\lambda=0 を満たす (x,y) です.
H_x=(\lambda-1)(2x-y)
H_y=2\lambda y+\lambda x-x
H_\lambda=-x^2+xy+y^2-1
\lambda=1 とすると y=0 かつ x^2+1=0 なので、満たす実数は存在しない.
よって、y=2x が成り立つ.\left(\frac{\pm1}{\sqrt{5}},\frac{\pm2}{\sqrt{5}}\right) (複合同順)
(2) g=x^2-xy-y^2+1 とするとき、y=\varphi(x) なる陰関数がその点の周りに存在するための条件は g_y\neq 0 ですので、
g_y=x-2y なので、上の2点において計算すると、g_y\neq0が言えますからこの2点の周りにおいて陰関数は存在します.
問題4
これについては 第14回のページをにもありますが、やっておきます.
この問題の難しいところは、微分する \alpha が被積分関数の中と積分区間に入っていることです.しかも被積分関数から \alpha を取りだすことはできなさそうです.
\Phi(X,Y)=\int_0^X\frac{\log(1+Y x)}{1+x^2}dx とおきます.
そうすると、\Phi_X(X,Y)=\frac{\log(1+Y X)}{1+X^2}かつ、\Phi_Y(X,Y)=\int_0^X\frac{x}{(1+Y x)(1+x^2)}dx となります.
Y-微分は微積分の交換で被積分関数の中に入る.
\int_0^\alpha\frac{\log(1+\alpha x)}{1+x^2}dx=\Phi(\alpha,\alpha) なので、合成関数の微分法から、
\frac{d}{d\alpha}\Phi(\alpha,\alpha)=\Phi_X(\alpha,\alpha)+\Phi_Y(\alpha,\alpha)=\frac{\log(1+\alpha^2)}{1+\alpha^2}+\int_0^\alpha\frac{x}{(1+\alpha x)(1+x^2)}dx
後半部分は \frac{1}{1+\alpha^2}\int_0^\alpha\left(\frac{x+\alpha}{1+x^2}-\frac{\alpha}{1+\alpha x}\right)dx=\frac{1}{1+\alpha^2}\left[\frac{1}{2}\log(1+x^2)+\alpha\text{Arctan}(\alpha)-\log(1+\alpha x)\right]_0^\alpha
=-\frac{\log(1+\alpha^2)}{2(1+\alpha^2)}+\frac{\alpha\text{Arctan}(\alpha)}{1+\alpha^2}
よって、上の式に戻して
=\frac{\log(1+\alpha^2)}{2(1+\alpha^2)}+\frac{\alpha\text{Arctan}(\alpha)}{1+\alpha^2}
となります.
この微分が思いつかなくても、収束半径内 \alpha x<1 で無理やり展開して\alphaを外にだしてやります.無限和や微積分の交換は収束半径内で広義一様収束するため可能です.
\sum_{n=1}^\infty\int_0^\alpha\left(-\frac{(-\alpha x)^n}{n}\frac{1}{1+x^2}\right)dx=-\sum_{n=1}^\infty\frac{(-\alpha)^{n}}{n}\int_0^\alpha\frac{x^n}{1+x^2}dx
なので、\alpha-微分は、
\sum_{n=1}^\infty (-\alpha)^{n-1}\int_0^\alpha\frac{x^n}{1+x^2}dx-\sum_{n=1}^\infty\frac{(-\alpha)^{n}}{n}\frac{\alpha^n}{1+\alpha^2}
=\int_0^\alpha\frac{x}{(1+\alpha x)(1+x^2)}+\frac{\log(1+\alpha^2)}{1+\alpha^2}
とすることもできます.
問題5
簡単なところでは f_n(x)=x^n\ \ x\in[0,1] でよいです.このように答えた人もいました.
この関数列は次の f(x) に収束します.
f_n(x)\to f(x)= \begin{cases}0&x\in[0,1)\\1&x=1\end{cases} となります.
この関数列は連続であり、一様収束するとすると収束先は連続になるはずです.よってこの関数列は一様収束しません.
問題6
グラフ f(x,y) から、積分計算 \int\int_D\sqrt{1+f_x^2+f_y^2}dxdy を計算すれば答えはでますが、ここでは授業でやったように極座標でやってみます.x=r\cos\theta,y=r\sin\theta\cos\varphi,z=r\sin\theta\sin\varphi とします.
0\le \theta\le \pi, 0\le \varphi\le 2\pi です.
S=S(\theta,\varphi)=(x,y,z) とすると、S_\theta,S_\varphi とする.
外積を計算すると、
S_\theta\times S_\varphi=(-r\sin\theta,r\cos\theta\cos\varphi,r\cos\theta\sin\varphi)\times(0,-r\sin\theta\sin\varphi,r\sin\theta\cos\varphi)=(r^2\cos\theta\sin\theta,r^2\sin^2\theta\cos\varphi,r^2\sin^2\theta\sin\varphi)
となります.なので、
||S_\theta\times S_\varphi||=r^2\sin\theta よって、面積は
\int_0^{2\pi}\int_0^{\pi}r^2\sin\theta d\theta d\varphi=2\pi r^2\int_0^{\pi}\sin\theta d\theta=2\pi r^2[-\cos\theta]_0^{\pi}=4\pi r^2
となります.
問題7
この級数が絶対収束する領域を探します.
a_n=\frac{(2n)!}{(n!)^2}z^n とします.
|\frac{a_{n+1}}{a_n}|=|\frac{(2n+2)(2n+1)z}{(n+1)^2}|=2\left(2-\frac{1}{n+1}\right)|z|\to 4|z|
ダランベールの方法により、4|z|<1 であるとき、この級数は絶対収束し、4|z|>1 のとき、発散します.
ゆえに、収束半径は \frac{1}{4} となる.
今日は試験を行い、採点を行いました.
各問題における得点率は下のようになりました.
75点満点
受験者:20人
平均点:33点
最高得点:65点
40点以上:9人
問題ごとの得点率です.
問題 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
得点率(%) | 53.5 | 74.0 | 31.5 | 5.0 | 25.0 | 59.5 | 45.0 |
思ったより出来ていたようです.
「75分しかないのに、頑張って7問も作ってしまった」とうちの人に言ったら「バカじゃないの?」と言われました...しかし、直前で少々問題をやさしくしたり削ったりしましたが大体そのままにしました.
しかし、中には最高で6問解いてくれる人もいました.すごいですね.4問目を解いている人は一人だけでした.
以下解答です.
問題1
関数が連続であることを示す問題です.
原点以外では連続関数の合成や和、積、商なので連続です.原点での連続性の示し方は、原点に向かう任意の点列が収束すればよいです.任意の原点に収束する点列を (x_n,y_n)=(r_n\cos\theta_n,r_n\sin\theta_n)\ \ (r_n\to 0) とすると、
|f(x_n,y_n)|=|\frac{2r_n^2\cos\theta_n\sin\theta_n}{r_n\sqrt{1+\sin^2\theta_n}}|=2r_n\frac{|\cos\theta_n\sin\theta_n|}{\sqrt{1+\sin^2\theta_n}}\le 2r_n\to 0
ゆえに任意の原点に収束する点列において、f(x,y) は0 に収束する.
よって、f(x,y) は原点において連続である.
問題2
この問題はほとんどの人が手をつけており、15点取った人も多かったです.
(1) 偏微分が計算できれば出来ていますが、何か?勘違いした人もいました.
f_x=y(1-4x-3y),f_y=x(1-2x-6y) であり、f_x=f_y=0 なる方程式を解くと、
(x,y)=(0,0),(0,1/3),(1/6,1/9),(1/2,0)
となります.
方程式を解くことが難しかった人もいたようですが、
x,yがどちらかが0 であるとき、それを方程式に入れて計算すれば、もう一つの変数が出ますし、どちらも 0 出ないときは f_x/y=0,f_y/x=0 を計算すれば、連立一次方程式なので
\begin{cases}4x+3y=1\\2x+6y=1\end{cases}
は線形代数で解けます.
(2) ヘッセ行列は H=\begin{pmatrix}f_{xx}&f_{xy}\\f_{yx}&f_{yy}\end{pmatrix} なる行列ですが、計算すると \begin{pmatrix}-4y&1-4x-6y\\1-4x-6y&-6x\end{pmatrix}
となり、ヘッシアンは |H|=-1 + 8 x - 16 x^2 + 12 y - 24 x y - 36 y^2 となります.
(3) (1) の点において |H| を計算をすれば、それぞれ、-1,-1,1/3,-1 となります.
|H|<0 であれば臨界点は鞍点ですので極値ではありません.|H|>0 であれば、臨界点は極値となります.|H|>0 であるときは、(x,y)=(1/6,1/9) であり、極値は f(1/6,1/9)=1/162 となる.
問題3
条件付きの臨界点を求める問題です.
(1) ラグランジュの未定乗数法を使います. H=x^2-xy-\lambda(x^2-xy-y^2+1) として、
条件の下での臨界点は H_x=0,H_y=0,H_\lambda=0 を満たす (x,y) です.
H_x=(\lambda-1)(2x-y)
H_y=2\lambda y+\lambda x-x
H_\lambda=-x^2+xy+y^2-1
\lambda=1 とすると y=0 かつ x^2+1=0 なので、満たす実数は存在しない.
よって、y=2x が成り立つ.\left(\frac{\pm1}{\sqrt{5}},\frac{\pm2}{\sqrt{5}}\right) (複合同順)
(2) g=x^2-xy-y^2+1 とするとき、y=\varphi(x) なる陰関数がその点の周りに存在するための条件は g_y\neq 0 ですので、
g_y=x-2y なので、上の2点において計算すると、g_y\neq0が言えますからこの2点の周りにおいて陰関数は存在します.
問題4
これについては 第14回のページをにもありますが、やっておきます.
この問題の難しいところは、微分する \alpha が被積分関数の中と積分区間に入っていることです.しかも被積分関数から \alpha を取りだすことはできなさそうです.
\Phi(X,Y)=\int_0^X\frac{\log(1+Y x)}{1+x^2}dx とおきます.
そうすると、\Phi_X(X,Y)=\frac{\log(1+Y X)}{1+X^2}かつ、\Phi_Y(X,Y)=\int_0^X\frac{x}{(1+Y x)(1+x^2)}dx となります.
Y-微分は微積分の交換で被積分関数の中に入る.
\int_0^\alpha\frac{\log(1+\alpha x)}{1+x^2}dx=\Phi(\alpha,\alpha) なので、合成関数の微分法から、
\frac{d}{d\alpha}\Phi(\alpha,\alpha)=\Phi_X(\alpha,\alpha)+\Phi_Y(\alpha,\alpha)=\frac{\log(1+\alpha^2)}{1+\alpha^2}+\int_0^\alpha\frac{x}{(1+\alpha x)(1+x^2)}dx
後半部分は \frac{1}{1+\alpha^2}\int_0^\alpha\left(\frac{x+\alpha}{1+x^2}-\frac{\alpha}{1+\alpha x}\right)dx=\frac{1}{1+\alpha^2}\left[\frac{1}{2}\log(1+x^2)+\alpha\text{Arctan}(\alpha)-\log(1+\alpha x)\right]_0^\alpha
=-\frac{\log(1+\alpha^2)}{2(1+\alpha^2)}+\frac{\alpha\text{Arctan}(\alpha)}{1+\alpha^2}
よって、上の式に戻して
=\frac{\log(1+\alpha^2)}{2(1+\alpha^2)}+\frac{\alpha\text{Arctan}(\alpha)}{1+\alpha^2}
となります.
この微分が思いつかなくても、収束半径内 \alpha x<1 で無理やり展開して\alphaを外にだしてやります.無限和や微積分の交換は収束半径内で広義一様収束するため可能です.
\sum_{n=1}^\infty\int_0^\alpha\left(-\frac{(-\alpha x)^n}{n}\frac{1}{1+x^2}\right)dx=-\sum_{n=1}^\infty\frac{(-\alpha)^{n}}{n}\int_0^\alpha\frac{x^n}{1+x^2}dx
なので、\alpha-微分は、
\sum_{n=1}^\infty (-\alpha)^{n-1}\int_0^\alpha\frac{x^n}{1+x^2}dx-\sum_{n=1}^\infty\frac{(-\alpha)^{n}}{n}\frac{\alpha^n}{1+\alpha^2}
=\int_0^\alpha\frac{x}{(1+\alpha x)(1+x^2)}+\frac{\log(1+\alpha^2)}{1+\alpha^2}
とすることもできます.
問題5
簡単なところでは f_n(x)=x^n\ \ x\in[0,1] でよいです.このように答えた人もいました.
この関数列は次の f(x) に収束します.
f_n(x)\to f(x)= \begin{cases}0&x\in[0,1)\\1&x=1\end{cases} となります.
この関数列は連続であり、一様収束するとすると収束先は連続になるはずです.よってこの関数列は一様収束しません.
問題6
グラフ f(x,y) から、積分計算 \int\int_D\sqrt{1+f_x^2+f_y^2}dxdy を計算すれば答えはでますが、ここでは授業でやったように極座標でやってみます.x=r\cos\theta,y=r\sin\theta\cos\varphi,z=r\sin\theta\sin\varphi とします.
0\le \theta\le \pi, 0\le \varphi\le 2\pi です.
S=S(\theta,\varphi)=(x,y,z) とすると、S_\theta,S_\varphi とする.
外積を計算すると、
S_\theta\times S_\varphi=(-r\sin\theta,r\cos\theta\cos\varphi,r\cos\theta\sin\varphi)\times(0,-r\sin\theta\sin\varphi,r\sin\theta\cos\varphi)=(r^2\cos\theta\sin\theta,r^2\sin^2\theta\cos\varphi,r^2\sin^2\theta\sin\varphi)
となります.なので、
||S_\theta\times S_\varphi||=r^2\sin\theta よって、面積は
\int_0^{2\pi}\int_0^{\pi}r^2\sin\theta d\theta d\varphi=2\pi r^2\int_0^{\pi}\sin\theta d\theta=2\pi r^2[-\cos\theta]_0^{\pi}=4\pi r^2
となります.
問題7
この級数が絶対収束する領域を探します.
a_n=\frac{(2n)!}{(n!)^2}z^n とします.
|\frac{a_{n+1}}{a_n}|=|\frac{(2n+2)(2n+1)z}{(n+1)^2}|=2\left(2-\frac{1}{n+1}\right)|z|\to 4|z|
ダランベールの方法により、4|z|<1 であるとき、この級数は絶対収束し、4|z|>1 のとき、発散します.
ゆえに、収束半径は \frac{1}{4} となる.
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