Processing math: 100%

2014年5月23日金曜日

5/21に第一回手習い塾(筑波大学数学類)が開かれました.

何人かの学生が部屋(1E403)に来て先生に質問をしていきました.
私の見た限り、5人の先生が来室しました.

学生が何人か勉強をしていました.

とある新入生に、部屋の前の方で、彼が高校のころ考えていたことについて
教えてもらっていました.
数学に意欲的な新入生がおり、大変うれしく思います.

彼は、高校のころに習った、(m項間の線形な)漸化式から一般項を出すという問題を
一般化し、特性方程式に重解をもつ場合も含めて一般項の間に成り立つ関係式
を出したようでした.

T先生は「これはシューア関数と関係がある」とおっしゃって図書館に出ていかれました.

というわけで、シューア関数の定義を復習すると、以下のようになります.
私は専門家ではありませんのでこれ以上はわかりません.

\alpha_1> \alpha_2> \cdots > \alpha_n\ge0
となる整数減少列を\alphaとおき、
x^\alpha=x_1^{\alpha_1}x_2^{\alpha_2}\cdots x_n^{\alpha_n} とします.

このとき \delta=(n-1,n-2,\cdots,1,0) のような減少列をとり、
\lambda=\alpha-\delta とおくと、\lambda はある分割を与えます.
この引き算は成分同士引きます.
つまり、\lambda=(\lambda_1,\lambda_2,\cdots,\lambda_n)
\lambda_1\ge \lambda_2\ge \cdots\ge \lambda_n となる狭義減少列.

a_\alpha=a_\alpha(x_1,x_2,\cdots,x_n)=\sum_{w\in S_n}\epsilon(w)\cdot w(x^\alpha)
とおくと、この a_\alpha は交代式になります.
ここで、S_n はn 次対称群、\epsilon(w)w の符号、w(x^{\alpha})
多項式における、不定元を S_n によって入れ替える作用.

そこで、 \Delta を差積、つまり、\prod_{i<j}(x_i-x_j)としておくと、分割\lambdaに対して、
定まるs_\lambda=a_{\alpha}/\Deltaをシューア関数といいます.

シューア関数は基本対称式を含むような対称式クラスです.
詳しくは、I.G.MacDonaldのSymmetric Functions and Hall Polynomials

このような高度な議論だけではなく、数学手習い塾では数学に関するあらゆる相談、質問など
どしどし受け付けております.

ちなみに来週は私は出張なので、手習い塾には来られません.
このブログは手習い塾やその他、数学に関する疑問など、学生から受けたものを
書く予定.(まだ続くかどうかわからない.)

教官の皆様も、コーヒーなどもって手習い塾にのぞきに来ていただければと思います.

0 件のコメント:

コメントを投稿